2013/07/11

【池波正太郎】羽生PAが『鬼平犯科帳』の世界に!! NEXCO東の「鬼平江戸処」

東日本高速道路は10日、東北自動車道・羽生パーキングエリア(PA、上り線)を、『鬼平犯科帳』の世界観を中心に江戸をテーマにした新しい施設にリニューアルすると発表した。愛称は『鬼平江戸処(おにへい えどどころ)』。同社が進めるテーマ型PAの一環で、作家・池波正太郎の代表作、鬼平犯科帳とのコラボレーションが「最大のポイント」(廣瀬博社長)となる。小説に登場する「弥勒寺山門」「笹や」「植半」など、鬼平がかっ歩した下町の本所・深川などを再現する。12月のオープンを予定している。
 羽生PA(埼玉県羽生市弥勒五軒1686、敷地面積約3.2ha)は、近くに江戸時代の関所があったなど、古くから交通の要所となっていたことから「江戸」を開発コンセプトに設定した。

◇民族考証も実施

 商業施設はS造平屋建て約1000㎡の規模。鬼平こと長谷川平蔵宣以が生まれた1745年から江戸の町人文化が花開いた文化文政時代(1804-29年)の江戸の街を表現するため、建物から小物類まで、民俗学者の神崎宣武氏が監修、アートディレクターの相羽高徳氏がデザインしている。日本橋大店が建ち並ぶ大通り、両国広小路の屋台など、江戸の街並みを忠実に再現。小説に登場する軍鶏料理屋「五鉄」のモデルになったといわれる老舗「玉ひで」や“元祖くず餅の店"として知られる「船橋屋」が高速道路のPAに初出店する。

◇コンセプトは温故知新

 同日、会見した廣瀬社長は、「コンセプトは“温故知新"。江戸の世界観を時代考証に基づいた街並みや建物の意匠などのハード、飲食やサービスなどのソフトの両面で表現する。現代の日光街道・奥州街道というべき東北自動車道を東京方面に向かうお客さまに、最初に江戸の世界観を触れていただくのにふさわしい場所として羽生PA上り線を選んだ」と説明。「新鮮な刺激を感じていただき、ドライブの疲れを癒し、心をリフレッシュして目的地に向かわれるお手伝いができれば」と述べた。『鬼平犯科帳』とのコラボレーションとして、その著作権を管理するオフィス池波と提携した。
 設計と設計監理は乃村工藝社、施工は田中建設(福井県越前市)が担当している。
 同社のテーマ型PAは、10年から展開している関越自動車道「寄居 星の王子さまPA」に次ぐ第2弾となる。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年7月11日

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