2011/11/22

街並みを白い模型で復元//TOTOギャラリー・間で「311 失われた街展」

 「TOTOギャラリー・間」は、東京・南青山の同ギャラリーで「311 失われた街展」を開いている=写真。サブタイトルは「何が起こったのか。『正しく知る』ことから復興への道のりを考える」。東日本大震災の地震と津波で失われた14地域の街並みを500分の1スケールの白い模型で復元した。このほかに震度、津波の高さ、放射線量、使用電力量をビジュアル化したデータ「311 スケール」も展示している。展覧会は同ギャラリー運営委員で建築家の内藤廣氏とデザイナーの原研哉氏が監修。模型は全国14大学の学生が制作し、建築家の槻橋修氏が監修した。展覧会と合わせて、日本を代表する建築家によるシンポジウムも開かれた。
 企画趣旨によると、展覧会とシンポジウムという場を通して、震災の「ゼロ地点」に今一度立ち返ることで、これからの復興への道筋の一つとしてメッセージを届けたいとしている。模型は、釜石(岩手県釜石市)、鹿折(宮城県気仙沼市)、相馬港(福島県相馬市)など。
 シンポジウムは、東京・本郷の東京大学安田講堂で開かれた。テーマは「ゼロ地点から考える」。建築家の原広司氏が「建築に何が可能か」として基調講演した後、展覧会の説明があり、続いて建築家による復興支援ネットワーク「アーキ・エイド」の参加者として、小野田泰明東北大教授、建築家の中田千彦、青木淳、小嶋一浩、藤村龍至の各氏が活動などを語った。
 最後に、建築家5人で結成した「帰心の会」メンバーである伊東豊雄、内藤廣、隈研吾、妹島和世、山本理顕の各氏が「再生・建築にできること」を議論した。
 「失われた街展」は、入場無料。会期は12月24日まで。時間は午前11時から午後6時。

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