2012/08/16

「公園の中のまち」とは!? 公共空地を生かす中野セントラルパークの挑戦

中野セントラルパーク
公園の中にまちをつくる--。東京建物と鹿島、昭栄、日本土地建物、戸田建設が事業推進し、5月に全体竣工した大規模複合再開発事業「中野セントラルパーク」(東京都中野区)で公共空地を活用し、地域や大学、行政、入居テナントの交流やにぎわいを創出する取り組みが計画されている。
 「東京のしゃれた街並みづくり推進条例」に基づくもので、3日にはその初弾として、テナントとして入居するキリンビールなどと連携した「夏まつり」を開催。地域住民、ワーカー、隣接大学関係者などが多数参加し、地域の子どもたちやクリエーターによるデジタルアート上演などを鑑賞した。
 同パークには、オフィス用途を主としたサウス(南棟)、イースト(東棟)、レジデンス(住宅棟)、これらに囲まれるように配置された「中野四季の森公園」や、デッキやベンチが併設された「パークアベニュー」(公共空地)などの緑地空間約3haがあり、緑の中で働く“新しい働き方"を提案するさまざまな仕掛けが施されている。
 このほかにも公共空地では、働く人と暮らす人が一体となった文化創出と、その文化を背景とした新しいビジネス発信を目的に、サンプリングやファミリーイベントなどが実施できる。「エリア内には明治、帝京平成、早稲田大学も進出を決めており、若い世代や留学生を集めやすいことから、海外展開を視野に活動する企業にも魅力的な空間」(東京建物)となりそうだ。
 また空地内には、緑に囲まれた環境でランチミーティングや青空会議ができるウッドデッキを設けており、「限られたオフィス内部空間でのアイデア抽出とは違い、開放的な環境で新しいアイデア創出が期待できる」(同社)としている。

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