2012/06/11

京都市庁舎の再整備、基本構想のプロポーザル始まる!

現在の京都市本庁舎。
ヨーロッパのネオバロック様式を基調としながら、
細部に東洋の建築様式を取り入れた建物と高く評価されている
 京都市は8日、市庁舎整備基本構想策定業務委託の公募型プロポーザルを公示した。参加申出書や企画提案書などの書類一式を22日まで、行財政局総務部総務課で持参か郵送(要到達確認)により受け付ける。順調にいけば今月末に特定する。

 基本構想では、本庁舎の改修を軸とした市庁舎の再整備について、整備の基本方針や新庁舎に求められる機能、庁舎全体の建物構成と規模、本庁舎保存のための耐震補強工法の検討、施設内容、整備費用、整備スケジュールなどをまとめる。
 本庁舎の改修に加え、北庁舎と西庁舎の建て替えか改修、隣接地(妙満寺跡地、中京区寺町通り二条下る榎木町97-7ほか)への分庁舎新築なども検討していく。
 11年度に本庁舎保存活用に向けた耐震補強工法の調査・検討業務を東畑建築事務所に委託して行った結果、本庁舎は構造耐震指標(Is値)がすべての階で、地震で倒壊する可能性が高い0・3未満となり、「免震工法による補強が最適」と判断した。免震工法を採用した場合の本庁舎改修費用は54億7000万円を想定している。本庁舎以外の庁舎も、老朽化狭あい化が進んでおり、再整備は喫緊の課題となっている。
 保存する本庁舎は1927年に完成した。設計は市営繕課が行い、意匠は主として嘱託職員の中野進一が担当。近代日本を代表する建築家・武田五一が補整作業を行ったとされている。左右対称で、中央と両翼を突き出させて強調し、さらに塔を設けるなど、ヨーロッパのネオバロック様式を基調としたデザインでありながら、細部に東洋の建築様式を取り入れた建築物として高く評価されている。

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