2014/08/07

【この人】不調不落対策は、何よりも企業との信頼関係 岩野多恵横浜営繕事務所長【記者コメ付き】

神奈川県内すべての国の機関における建築物の保全指導と一部営繕工事を担う関東地方整備局横浜営繕事務所の所長に、7月1日付で就任した。「不調不落」対策を喫緊の課題に挙げる。「原因究明に真摯(しんし)に取り組みたい」と述べ、各機関の円滑な事業遂行を下支えする責務を果たすべく、意欲を燃やしている。
【執筆者より:女性らしい物腰の柔らかな語り口で、地元企業との関係づくりを話していただきました。岩野さんは、国家公務員の親を持ち、幼少期から全国を渡り歩いた経験をお持ちです。そのとき築いた人脈は、現在も生かされているそう】

 問題点は、職人不足や資材価格の高騰など外的要因のほか、「営繕工事に関する制度の問題」があると見ている。長い期間実施してこなかった指名競争入札の再開などの対応に取り組む。発注方式の工夫だけではなく、何よりも企業との「信頼関係を築いていくしかない」と確信しており、きめ細やかな対応を図り、課題解決を目指す。
 川崎市の殿町地区では、今年度から大きな工事が始まる。現在入札手続きを進めている国立医薬品食品衛生研究所は、関東整備局本省が本体工事の入札を執行するが、事務所も工事着手後の監督業務や昇降機工事の発注などを手掛ける。「円滑な事業推進に向けて頑張ってやっていきたい」と意気込み、16年度中の着実な完成を目指していく。
 95年3月東工大工学部建築学科卒後、同年4月建設省(現国土交通省)入省。大臣官房官庁営繕部計画課保全指導室課長補佐、総合政策局建設統計室課長補佐、都市局都市政策課広域都市圏企画室課長補佐、大臣官房官庁営繕部整備課施設評価室課長補佐などを経て、現職。趣味はバレエ鑑賞や多言語学習。茨城県つくば市出身。43歳。
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