2014/03/17

【防災拠点SA】「Pasar(パサール)守谷」、緊急出動機関の前線基地にも

16機関・企業が参加した防災拠点運営訓練
広域災害時に防災拠点となる初のサービスエリア(SA)が誕生--。東日本高速道路会社は14日、常磐自動車道の守谷SA・上り線の道ナカ商業施設「Pasar(パサール)守谷」(茨城県守谷市)を、19日のオープンに先駆けて報道機関に公開するとともに、自衛隊や消防、医療機関など16機関・企業が参加して防災拠点運営訓練を実施した。
 SA・PAの防災拠点化事業は、首都直下地震を見据えて、災害時、緊急輸送道路として大きな役割を担う高速道路のSAの防災機能を強化するもの。具体的には、今回の常磐自動車道を始め、都心部から放射状に伸びる東関東、東北、関越、中央、東名の計6つの高速道路のうち首都直下地震エリアの外側にそれぞれ「防災拠点SA」を整備するとともに、各防災拠点SAとつながる5つの「活動拠点」を地震エリア内に設けることを想定している。
 守谷SAは、首都直下地震を想定した高速道路休憩施設防災拠点化のモデル事業となる。
 14日の防災訓練は、首都直下地震の発生を想定し、同社、陸上自衛隊、茨城県警察本部、消防庁、DMAT・日本赤十字社、日本道路交通情報センター、NTT東日本など電信電話各社など16機関・企業が参加。災害対策室を立ち上げ、通信機器設置や情報共有など参加者間の連携訓練を行った。
 “恵みの森”をコンセプトとしたPasar守谷(上り線)は、「建物は木のぬくもりを感じていただくため、柱などに木を採用し、くつろぎの空間を演出している」(伊藤竜太郎Pasar守谷館長)。茨城県産の魚介類を使ったレストラン、フードコートや地元生産者が運営する新鮮野菜などの直売店、県内の人気店、カフェなど計21店が入り、茨城の魅力を発信する。
 規模はS一部木造2階建て延べ約2800㎡。1階は店舗、2階は事務室・倉庫となる。駐車場は、大型約100台、小型約260台を収容する。総事業費は約24億円。敷地面積は約1.8ha。丹青社が設計、田中建設(福井県越前市)が施工した。工期は昨年2月からことし3月まで。
 「Pasar」は、同社のフラッグシップとなるSA・パーキングエリア(PA)の商業施設で、守谷は5カ所目となる。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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