シンガポールに、伊東豊雄氏監修の新たなランドマークが出現する。三菱地所が14日、シンガポール・ラッフルズプレイスでの大型オフィスビル開発事業に参画することを明らかにした。アジア有数のディベロッパー、キャピタランドグループとの共同事業として高さ約245m、延べ約8万2000㎡超のオフィスビルを開発する。設計監理と施工者はともに未定だが、伊東豊雄建築設計事務所がデザイン監修を担当する。伊東氏は、昨年スペインのパルセロナに「トーレス・ポルタ・フィラ」という超高層ビルを完成させているが、新たなランドマーク出現が期待できそうだ。
今後、年末にかけて解体工事に着手し、2014年後半の完成を予定している。総事業費約920億円のうち、三菱地所は三菱地所アジア社を通じ約55億円を出資する。三菱地所がアジアでのオフィス事業に参画するのは今回が初めて。
計画では、現在キャピタコマーシャル・トラストが保有する駐車場ビルを、最新鋭のスペックを備えた大規模オフィスビルに建て替える。規模は約40階建て延べ8万2400㎡を見込む。
計画地は、金融機関や法律事務所が集積しているビジネス中心地区「ラッフルズプレイス」に位置する。敷地面積は5478㎡。
特にMRT(地下鉄)南北線・東西線の2路線が乗り入れるラッフルズプレイス駅に近接しているほか、13年には計画地付近にMRTダウンタウン線の新駅が開業予定と交通利便性がさらに高まる好立地にあり、「需給バランスからもテナントの底堅い需要が期待できる」(同社)としている。
キャピタランド社と同社のJVはベトナム、シンガポールでのマンション開発に続く第3弾となる。今回のオフィス事業参画により、シンガポールでの開発ノウハウを習得することで、アジアでの新規事業機会の獲得を積極的に進めていくとしている。
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