建設産業界の日刊全国紙「建設通信新聞」

このブログの記事も、建設通信新聞が基本となっています。日本有数の建設専門クオリティーペーパーです。ぜひニュースサイトを訪ねてみて下さい。

まったく新しい建設情報サイト 「建設通信新聞Digital」

これまでの常識を覆す。建設関連情報統合サイトです。ニュースの全量配信、電子版、行政資料キャビネット、トップインタビューなど盛りだくさんの内容が詰まっています。

建設通信新聞社Facebook

言わずとしれたFacebook。ユーザー交流の場です。おたずね下さい。

建設通信新聞社発行の書籍群

建設通信新聞が発行している各種書籍です。『建設人ハンドブック2014年版 建築・土木界の時事解説』『建設業の安全衛生法令用語検索エンジン 用語の意味、適用条文、公示、告示、通達がわかる!』『建設業 社会保険未加入問題Q&A』などベストセラーも

建設工事の動きDigital

建設専門紙が本気でつくった工事データベース

2012/03/31

膜屋根とLEDで駅のイメージ一新 東西線の南行徳駅が改修完了

 東京地下鉄が東西線南行徳駅で進めてきたリニューアル工事が完了した。自然光の透過率が高い膜屋根を同社として初めて採用し、駅構内の照明に必要な電力の削減を図る。また40.3㌔ワットの発電能力を持つ太陽光パネルを設置し、エレベーターやエスカレーターの動力として利用する。このほか、LED(発光ダイオード)案内看板やインバーター照明機器、高効率変圧器なども導入し、消費電力量を抑える。膜屋根や太陽光パネルなどの主要な改修部分は五洋建設が施工した。

ディプコレ(東海地区卒業設計展) 最優秀賞に滋賀県立大の井上さん-解体前の百貨店に仮設建築

『消えるビル-はかない都市を演出する-』
 東海地区の大学で建築を学ぶ学生団体が企画・運営する、第9回建築卒業設計展「DIPCOLLE(ディプコレ)」が24、25の両日、名古屋市中区のアートラボあいちで開かれた。「未来の建築はこんなにたのしい」をテーマに掲げ、会場内に70作品を展示。建築家による公開審査を経て、最優秀賞には、解体前の阪神百貨店(大阪・梅田駅前)に仮設建築を設ける『消えるビル-はかない都市を演出する-』を作成した井上悠紀さん(滋賀県立大)が選ばれた。

2012/03/30

空気の力で960トンの屋根を浮上 東京ガスの扇島工場4号LNG地下タンク

 東京ガスが横浜市の扇島工場で進めている4号LNG(液化天然ガス)地下タンクの建設工事で、タンク底部に組んだ屋根を空気の圧力で持ち上げる「エアレイジング」が完了した。重量約960tの屋根を約56mの高さまで浮上させた。設計・施工は清水建設、IHI、IHIプラント建設が担当している。

空調で除菌効果ほぼ100%の殺菌フィルター開発 戸田建設

 戸田建設は、北里研究所、サムスン電子、マイクロウェーバー(広島県三原市)と共同で、ウイルス殺菌効果がある「トリオシン」と呼ばれる特殊フィルターを使った除菌空調システムを開発した。既存空調機の吹込口にフィルターと、イオン発生装置を設置するだけで、100%に限りなく近い除菌効果が得られる。院内感染の有効な対策技術として、病院や老健施設を中心に提案する。

村野藤吾賞に西沢立衛氏 「豊島美術館」が高い評価

 村野藤吾記念会(谷口吉生代表)は29日、第25回村野藤吾賞を「豊島美術館」(香川県土庄町)を設計した西沢立衛氏に贈ると発表した。授賞式は5月15日、兵庫県宝塚市庁舎で。授賞式後、西沢氏の記念講演会も開かれる。

2012/03/29

BIM用建築パーツを無償提供 ペーパレススタジオジャパン社長の勝目高行氏に聞く

サイトのイメージ
 建築パーツのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データを無償提供するクラウドサービス「ArchiSymphony」(アーキシンフォニー)が登場する。運営するペーパレススタジオジャパン(本社・福岡市)の勝目高行社長は「設計者とメーカーをつなぐサービスとして普及させ、進展する日本のBIMを下支えしていきたい」と強調する。サービス開始は4月末。日本初の試みとなる“BIMクラウド”にスポットを当てた。

電力が東電だと値上がりか! 料金値上げで鉄筋価格が上昇へ

電力会社によって原価が変わる可能性が(写真と本文は関係ありません)
 電気料金の値上げで、棒鋼(鉄筋)の価格上昇が懸念され、他の建設資材にも影響が出てくる--。東京電力から電力供給を受ける電気炉メーカー各社は、電気料金の値上げに困惑を隠せない。東電から供給を受けるメーカーと、他の電力会社から供給を受けるメーカーでは価格差が生じるという“地域間格差”と、東電との契約期間が異なるという“地域内格差”により、経営が大きく左右されるからだ。

次は東名高速に接続へ 圏央道高尾山IC~八王子JCTが開通

 関東地方整備局は、中日本高速道路会社と進めてきた国道468号首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の高尾山インターチェンジ(IC)~八王子ジャンクション(JCT)の開通式を、東京都八王子市の高尾山ICで開いた=写真。

2012/03/28

けんちくのチカラ・小説家の赤川次郎さんとサントリーホール

 小説家の赤川次郎さんは、海外も含めてとにかく劇場やホールによく足を運ぶ。オペラからクラシック、演劇、歌舞伎、文楽など興味のフィールドも幅が広い。「締め切り真っ最中に1週間、毎日劇場通いということもありましたね」と笑う。しかし、これが次々と瑞々しいエンターテインメントを生み出す原動力なのだろう。もちろん劇場通いから作品の誕生までの道のりは平坦ではなく、もがくような集中力が必要になるはずだ。活字をもって人々に感動を届ける仕事とはそういうものなのだと痛感する。数多い鑑賞経験から選んでくれたのが、オープンからずっと親しんできたサントリーホール。「コンサートホールとして良くできているのはもちろん、管理がすばらしいですね。よく手入れされていることに感心させられます。周辺での食事も楽しめるので、おしゃれをして出かけるホールとして、クラシックのファン層を変えましたよね」

北海道新幹線の道内区間のトンネルすべて貫通 新茂辺地トンネルで式典

 北海道新幹線新青森~新函館間の新茂辺地トンネルが貫通、26日に北斗市のトンネル坑内で施工JV主催による貫通式が開かれた。これにより道内区間に新設されるトンネル6本すべてが貫通したことになる。当日は発注者や施工者、地元関係者ら約200人が集まり、貫通の喜びを分かち合った。施工は東工区が熊谷組・東急建設・札建工業JV、西工区は大林組・宮坂建設工業・松本組JVが担当している。

「くまもと森都心」が竣工! 熊本駅前東A地区第二種市街地再開発

 熊本市施行で進めてきた熊本駅前東A地区第二種市街地再開発事業「くまもと森都心(しんとしん)」の竣工式典が24日、熊本市春日のくまもと森都心プラザホールで行われた。
 式典には、九州地方整備局の岸毅明建政部長や熊本県の村田信一副知事ら来賓を含め約200人が出席した。幸山政史熊本市長は、2011年10月に先行オープンした森都心プラザの来館者数や新幹線の利用者が予想を大幅に上回っていることを紹介し、「熊本市にとどまらず、熊本県、九州全体の情報交流拠点としてのにぎわいに期待している。4月からは政令市への移行を控えており、次の目標となる駅周辺の連続立体交差事業や新駅舎の建設に努力したい」とあいさつした=写真。

2012/03/27

宮城県の亘理処理区がれき処理施設が初の火入れ 山元処理区は5月本格運転へ

 宮城県が被災市町から受託した災害廃棄物処理業務で初めての火入れ式が24日、亘理名取ブロック(亘理処理区)の2次仮置き場で開かれた。大林組・戸田建設・鴻池組・東洋建設・橋本店・深松組・春山建設JVが建設を進めてきた焼却炉5基のうち3基が完成したもので、4月2日から本格的な処理を開始する予定だ。運転期間は約19カ月で、2014年1月下旬の処理完了を目指す。
 委託処理量は災害廃棄物が約86万4000t、津波堆積物は約60万9000m3。昨年11月の工事着手から約4カ月で、亘理町吉田字砂浜の2次仮置き場に、焼却炉のほか、混合廃棄物と木くず、コンクリートの破砕・選別設備、津波堆積物選別設備などを整備した。

smart geometry 2012 ニューヨークでパラメトリック・デザインの国際シンポ

 ベントレー・システムズ(Bentley Systems)とスマート・ジオメトリー・グループ(Smart geometry group)が毎年開催している「smart geometry 2012(sg2012)」が米国・ニューヨーク州のトロイで開かれた=写真。sgは、建築を幾何学的な側面から研究する取り組みで、ベントレー社が中心となって米国やヨーロッパで開催を続けている。英国のフォスター・アンド・パートナーズなど著名な組織事務所も多数参加する。今回は「material intensities(素材の強度)」がテーマとして選ばれた。建築の境界という概念を取り払うことについて討議した。http://smartgeometry.org/

相模大野駅西側再開発の名前は「ボーノ相模大野」 ついに上棟!

 相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物が上棟、同再開発組合と施工者の大成建設・安藤建設・藤木工務店JVは24日、上棟式とタウンネーミング発表セレモニーなどを開いた。まちの名称は、イタリア語の「ボーノ」(すばらしい)と大野をあわせ、新しいまちに親しみを込めた「ボーノ相模大野」に決定、お披露目された。再開発事業は2013年2月の施設竣工、同3月のグランドオープンを目指している。

2012/03/26

「除染失敗にも備えるべき」飯舘村で『避難村』プロジェクト 糸長浩司日大教授が提唱


プランの概要
  福島第一原子力発電所の北西40㌔ほどに位置する福島県飯舘村。地域特有の固い結束力を生かし、地道に築き上げてきた“大いなる田舎”は、従前とは違う静けさに包まれている。原発事故から1年余。原発立地による恩恵もなく、ただ害だけを被った人々は、いまも不自由な生活を余儀なくされている。「一番辛い思いをしている人たちに、いつまで仮設生活を続けさせるのか」。村の未来への道しるべともいえる行政総合計画づくりを始め20年来、飯舘を支援してきた日本大学の糸長浩司教授(環境建築家)は憤りを隠さない。「何千億円もの税金を使って、除染がうまくいくとは限らない。除染ありきではなく、温かい暮らしができる安全な場所への移住など、別の選択肢を持っておくべきだ」と力説する。

陸前高田市で丹下事務所のコミュニティーホール計画が始動

コミュニティホールの模型
 東日本大震災で甚大な津波被害を受けた岩手県陸前高田市の地域コミュニティー再生に向けたプロジェクトが本格始動した。市の仮設庁舎西側にある山地を対象とした高田西地区復興整備事業地内に、防災拠点機能も備えた施設として建設する「(仮称)陸前高田市コミュニティーホール」だ。シンガポール赤十字社が創設した「ジャパン・ディズァスター・ファンド2011」から建設費の一部として約7億円の支援を受ける。

災害時はSAが自衛隊の活動拠点に! NEXCOと陸自が災害時連携協定

左から西村会長兼社長、荒川総監、金子会長兼社長
 中日本高速道路会社と西日本高速道路会社は、陸上自衛隊中部方面隊と災害発生時の連携協定を締結した。陸自は高速道路の緊急復旧を協力するほか、高速2社はサービスエリア(SA)の施設やヘリポート、道路下にある通信回線などを提供し、陸自の救援活動を支援する。高速道路会社が陸上自衛隊と連携協定を結ぶのは今回が初めて。

2012/03/23

被災14地域の「在りし日の姿」を500分の1模型で復元 名古屋市立大で展示中

 東日本大震災で被災した14地域の“在りし日の姿”を500分の1スケールの模型で復元展示する追悼展覧会「失われた街」が4月7日まで、名古屋市千種区の名古屋市立大学北千種キャンパスで開かれている=写真。20日には建築家の内藤廣氏ら有識者を招いてシンポジウムも開かれ、震災後の街づくりのあり方を探った。

旧大阪厚生年金会館大ホールが「オリックス劇場」に生まれ変わった!

 オリックス不動産が、旧大阪厚生年金会館大ホールをリノベーションした「オリックス劇場」の内覧会を開いた。長年親しまれた同会館の外観を残しながらも、設備の更新や耐震化など建物機能を向上させており、増築によりラウンジや地域交流施設が入るスペースも確保。新たな時代にふさわしいステージが誕生した。4月8日にオープンする。

東京都が本組合設立を認可 六本木三丁目東、調布駅南口東の両再開発

六本木三丁目東地区の完成予想
 東京都は23日、六本木三丁目東地区と調布駅南口東地区の2つの市街地再開発組合設立を認可する。六本木三丁目東地区は業務、商業、住宅など4棟総延べ約20万㎡、総事業費約1141億円を見込むビッグプロジェクトとなる。一方の調布駅南口東地区も業務や商業、住宅で構成する延べ約2万5600㎡の複合施設を建設する。両再開発とも隣接する鉄道駅と連携した広場空間を創出。一時避難スペースとして活用するなど、地域の防災機能も高める。

2012/03/22

丹青社がこだわった『ONE PIECE』展覧会 展示のプロに聞く!

 コミックスの累計発行部数2億6000万部以上という大人気漫画『ONE PIECE』の初めての展覧会が、東京都港区の森アーツセンターギャラリーで始まった。島々を巡る冒険や仲間との友情など、大人ものめり込む漫画の世界観が、丹青社の空間構成技術によって3次元の展覧会に表現されている。限られたスペースの中、入り口から出口までをひとつなぎの冒険譚として構成した同社の担当者に、さまざまな要素を盛り込んだ展示のポイントを聞いた。

スカイツリータウンの「すみだ水族館」 人工海水製造システムがすごい

 オリックス不動産は、東京都墨田区の東京スカイツリータウン内に計画する都市型水族館「すみだ水族館」の施設概要を明らかにした。世界自然遺産である小笠原諸島の海の世界を再現した「東京大水槽」や、国内最大級の開放的なプール型水槽などを設ける。また大成建設が開発した人工海水製造システムにより水槽内の水を完全人工海水化。内陸型水族館の課題となっていた大型車両による海水運搬時でのCO2発生を抑えるとともに、年間を通して一定の水質を維持することで水槽内の生物にとっても快適な環境を創出する。

すべてのシールド掘進がついに完了! 首都高速中央環状品川線

 2013年度末の開通をめざして建設が進む首都高速道路中央環状品川線が22日、すべての掘進工程を完了した。国内では例のない直径12メートル超、長さ8キロの本線2本と、大橋連結路の2本、本線と大井ジャンクションを結ぶ2本の計6本のシールドトンネルが、すべて到達したことになる。

2012/03/21

水底に堆積したセシウム回収技術を確立 東洋建設が除染システム

 東洋建設は、湖沼や河川の水底(水域底質)に堆積した放射性物質を回収・除去する除染システムを開発した。有機物分離や高性能凝集剤の処理工程を組み込み、セシウム除去効果を高めた。処理後の濃度は土砂で89%の低減、排出水は飲料水の新基準値である10ベクレル以下まで引き下げることを確認。4月には実機による試験運転を開始する予定だ。

学生有志が企画する全国合同卒業設計展『卒、12』 1位に神戸大の柏木さん

『Plant Planet』
 関東・関西を中心とする建築を学ぶ有志の学生が企画・運営する全国合同卒業設計展『卒、12』が16日から18日まで、神戸市中央区の神戸波止場町TEN×TENで行われた。17日には講評会が行われ=写真、プレゼンテーションとゲスト・来場者による審査の結果、1位に柏木元気さん(神戸大)の『Plant Planet』、2位に赤崎健太さん(東京都市大)の『Earthtecture』が選ばれた。同展は、総合資格学院を運営する総合資格が特別協賛した。

最優秀賞に千葉大の福井さん 第24回千葉県建築学生賞が決定

『衰退する風景のためのスタディ』
 千葉県内の建築関係4団体は、16日から18日まで第24回千葉県建築学生賞を千葉市中央区のきぼーるで開いた。大学生の部は、最優秀賞に千葉大工学部都市環境システム学科の福井亜啓(あたか)さんによる『衰退する風景のためのスタディ』が輝いた。

2012/03/19

日本の建築系学生を国際化! UIA東京大会の追加事業として人材育成

JOBのミーティング
 UIA2011東京大会日本組織委員会(JOB、小倉善明会長)は、建築界の国際化に対応できる次世代の専門家を育成するため、UIA(国際建築家連合)大会の追加的事業として人材育成活動支援を始める。3月中に一般財団法人を設立し、建築技術者の海外実務経験や学生の海外留学などを支援する。同大会には海外から多くの参加者を得たが、国内の若者の参加は少なく、国際化が遅れていることが浮き彫りとなっていた。

職員OBを被災自治体に派遣! 東京都が全国に先駆け検討


  東日本大震災の復旧・復興支援に向けて、東京都は退職職員の活用も視野に入れる。継続的な支援方策の一つとして、具体化に向けた検討を進める方針だ。都は現在も約150人の職員を派遣するなど、全庁的に被災地支援に取り組んでいる。ただ、首都直下地震への備えを固める防災対策など、都が抱える事業量を考慮すれば、現状の枠組みを超えて職員を派遣することは難しいと言わざるを得ない。

官庁施設の4割が築30年を超える 国交省が保全指導へ

国土交通省
 国土交通省官房官庁営繕部は15日、2011年度の「国家機関の建築物等の保全の現況」を公表した。1万5080施設のうち、床面積ベースで全体の4割が築30年を超え、大規模修繕や大型設備機器の更新の必要性が高まっていることが分かった。定期点検の実施状況も改善傾向にある一方で、項目によって差があることも課題となっている。

2012/03/18

「設計・施工分離でもBIMデータを連携させる」 日建設計と竹中工務店の挑戦!北里大の新病院プロジェクト

新病院で導入したBIM
 北里大学病院が相模原市に建設中の新病院プロジェクトでは、設計者の日建設計と施工者の竹中工務店がシームレスにデータ連携するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)に挑んでいる。両社にとっては設計と施工の分離発注による一貫したデータ連携の先行事例でもある。実施設計段階には3次元モデルを使い、協力会社を交えた詳細な設備の施工検証も実現した。BIMの導入には「施工時の手戻りを少しでも軽減させたい」という設計サイドの思いがあった。

2012/03/17

「解体期間中から3次元モデル構築」 大成建設の淡路町二丁目西部地区再開発

 設計施工一貫プロジェクトの5割にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を導入している大成建設。東京都千代田区で施工中の淡路町二丁目西部地区再開発事業は、他社設計の案件でありながら本格適用を実現している事例の一つだ。解体から着工に至る4カ月余りの時間を有効に使い、モデル作成など導入基盤を整えた。着工から2年が経過、現場ではBIMの“恩恵”を受け始めている。

2012/03/16

清水建設が靖国神社の「大灯籠」を免震化 笠石26トンを据え付けて強度は6倍に

 東日本大震災で笠石がずれる被害が生じた靖国神社(東京都千代田区)の「大灯籠」を免震化する工事が、清水建設の施工で大詰めを迎えている。総重量26tの笠石の下に免震層を設けるほか、台座部の鉄筋補強で灯籠全体の構造強度を6倍に引き上げる。15日に南側の笠石の据え付けが完了、16日には北側の残り1基を行う。震災から1年が経過し、3月末には12m以上という高さ日本一の大灯籠が久々にお目見えする。

すべての復興支援制度、一覧化でわかりやすく 国交省がHPに新ツール

 国土交通省は、同省で展開している震災復興支援施策が一目でわかる「復興まちづくり情報INDEX」をホームページ上に構築した。このツールは、東日本大震災の復興事業が本格化してきたことを受けて、地方自治体や復興事業にかかわる人材に向けて、支援施策を幅広くとりまとめた。

日建設計ボランティア部の活動を本社ビルで紹介

 日建設計ボランティア部の活動をまとめた展示会「POST3・11」が、東京都千代田区の同社東京ビル1階ギャラリーで始まった=写真。東日本大震災以降、現地で試行錯誤しながら生み出した復興につながるアイデアや地域との連携、建築分野にとらわれない活動を幅広く紹介している。

2012/03/15

23回JIA新人賞受賞者インタビュー 「フラワーショップH」の乾久美子氏、「ヨコハマアパートメント」の西田司氏・中川エリカ氏

乾久美子氏
 日本建築家協会(JIA)の第23回JIA新人賞に、「フラワーショップH」を設計した乾久美子氏(乾久美子建築設計事務所)と「ヨコハマアパートメント」を設計した西田司氏・中川エリカ氏(オンデザインパートナーズ)が選ばれた。3氏に受賞作のポイントなどを聞いた。

プリツカー賞2012に中国のワン・シュウ(Wang Shu)氏/中国人として初の受賞

Xiangshan Campus, China Academy of Art, Phase II 2004-2007 Hangzhou,China
Photos by Lv Hengzhong, Courtesy of Amateur Architecture Studio
 米ハイアット財団は、2012年プリツカー賞の受賞者に、中国人建築家のワン・シュウ(Wang Shu)氏を選んだ。中国人として初の受賞となる。5月25日に、中国・北京市で授賞式が行われる。
 王氏は、主に中国で活動する48歳。主なプロジェクトに寧波現代芸術博物館、寧波歴史博物館、中国美術学院象山キャンパスなどがある。

山嵜一也の寄稿コラム「書を読み 海を渡れ」

欧州大陸へと続くユーロスターの発着するセントパンクラス駅
 ソトに広がる世界から、ウチなる自分を見つめるということ/オイゲン・へリゲル著の『弓と禅』

 英国で日本人がシンプルなデザインを出すと「Zenだね」と言われる。当初は皆良く知っているなと思っていたが、なんのことはない。日本食ブーム同様、流行としてミニマル、白と黒があれば「禅」があると思っている。
 だからこそ、アジア人として上っ面のデザインを避けるべく本書を何度も読み返す。著者は日本で教鞭を取っていたドイツ人哲学教授。日本人によらない客観化された日本論。競技ではない、精神活動としての弓道から禅の思想を探す試み。

2012/03/14

ボード、タイル工でも技能者不足が慢性化 労務費高騰、経営圧迫

現場の技能者が不足の一途だ(写真と本文は関係ありません)
 仕上げ工事でも技能者不足が顕著になってきた。型枠大工工事や鉄筋工事業の躯体工事職種における技能者不足は慢性化しているが、躯体職種に加え、仕上げ工事職種でも技能者不足が表面化した。とくにボード工事とタイル工事で技能者が足りないという。
 技能者の大幅な不足の背景には、年度末を迎え工事が集中していることに加え、技能者自体が減少しているという2つの要因があるようだ。ある仕上工事業者は元請けからの要請に「単価を上げてもらっても、人がいない」と嘆く。さらに、最終工程の養生クリーニングも人手不足が著しいという。

「耳カー」出発!! NEXCO東日本が被災地へ走る

 被災地に応援メッセージを届けます--。東日本高速道路会社は「ハートリンク日本」をスローガンに、高速道路のサービスエリア(SA)・パーキング(PA)で展開している復興支援活動の一環として、東日本大震災の被災地への思いや東北地方の人々の声を運ぶ『耳カー』を製作した。ICレコーダー内蔵の巨大な“耳”を取り付けた自動車が、東北道や常磐道などのSA・PAを巡り、希望のメッセージを集めていく。

JR東日本の『エコステ』の第1弾 アトレ四谷がリニューアル

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が、駅に多様な環境技術を導入する『エコステ』の第1弾モデルとして、改修工事を進めてきたJR四ツ谷駅が14日、リニューアルオープンする。また、駅ビルの管理運営を手掛けるアトレが、さまざまな環境配慮メニューを盛り込み全館改装した「アトレ四谷」も同時開業する。

2012/03/13

伊東豊雄氏設計のヤオコー川越美術館がオープン 「表裏のない美術館」(伊東氏)

 スーパーマーケットを展開するヤオコー(埼玉県川越市)が、創業120周年記念事業として計画した「ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)」が11日、オープンした。設計・監理は伊東豊雄建築設計事務所、施工は大成建設が担当した。オープンに先立ち、セレモニーや内覧会が同日行われた。この中で川野幸夫館長(ヤオコー会長)は、三栖絵画との出会いや同社とのかかわり、伊東豊雄氏と知り合えた幸運などを振り返り、「とてもすばらしい施設が完成した。ヤオコーにふさわしい、温かく真心のこもった運営を行い、関係者のご恩に報いたい」とあいさつ。

名駅前の顔 「大名古屋ビルヂング」が今秋解体 三菱地所が新ビル建設

 三菱地所が名古屋駅前に計画している「名駅三丁目27番地区建設事業」が9日、国の都市再生特別措置法に基づく民間都市再生事業計画の認定を受けた。同社はこれを受け、今秋にも既存施設の解体工事に着手する。また、新ビルの施工者選定に向けた手続きも進めていく見通しだ。新築工事は2013年度初めから15年10月末のスケジュールを予定している。

「ねぶたの家ワ・ラッセ」など4作品 建築学会東北支部の「東北建築賞」が決定

ねぶたの家ワ・ラッセ
 日本建築学会東北支部(田中礼治支部長)の主催による2011年度(第32回)東北建築賞が決まった。作品賞は一般部門が「鶴岡まちなかキネマ」「ねぶたの家ワ・ラッセ」「村山市総合文化複合施設・甑葉プラザ」「水の町屋七日町御殿堰」の4作品、小規模建築物部門は「森を奔る回廊」「新田の家」「長楽寺禅堂」の3作品が選ばれた。このほか、特別賞は2作品だった。表彰式は6月16日に八戸グランドホテル(青森県八戸市)で開く「みちのくの風2012青森」にあわせて行う。

2012/03/12

今度は人が乗り込むクリーナー 日本橋の高圧洗浄で有名なケルヒャージャパン

ケルヒャーのMC50
 日本橋の高圧洗浄機で有名になったケルヒャージャパン(本社・宮城県大和町、佐藤八郎社長)は、搭乗式のシティクリーナー「MC50」などを積極的に売り出す。

授業で設計した住宅を実際に建築! 前橋のフェリカ建築&デザイン専門学校

完成したプロジェクト
 学生が計画、設計した住宅を、授業の中で実際に建設するフェリカ建築&デザイン専門学校(前橋市、仲川孝道校長)の6つめのプロジェクトが完成し、3、4の両日に完成記念オープンハウスを開いた。実物を利用した建築教育や高校生が見学する同校の“コンセプトハウス”となる。学生や卒業生、地域の建築士ら100人を超える見学者が訪れ、学生の手掛けた建物を熱心に見学した。

金賞は長岡造形大の佐藤さん JIA新潟地域会・学生課題設計コンクール

 日本建築家協会(JIA)新潟地域会(塚本久志代表)は3日、新潟市で「学生課題設計コンクール2012新潟県内発表会」を開いた。県内の大学や高校から29作品が出され、制作した学生が会場のJIAメンバーや学生らに作品のコンセプトなどをプレゼンテーションした=写真。

2012/03/10

東京都が延べ3万人超を投入 東北の復興支援で職員派遣

 「3・11」以降、東京都は被災地支援に全力を注いできた。発災直後から総務局内に設置した被災地支援対策部を中心に各局が連携体制を敷き、全庁的な支援網を構築。道路や河川、港湾、上下水道などの公共土木施設から学校施設や公営住宅などの建築分野、医療福祉分野に至るまで、まさに“オール都庁”で被災地の応急復旧、復興支援に当たっている。

2012/03/09

設計は丹下事務所 シンガポール市民の義援金で陸前高田に交流ホール計画

津波で被災した陸前高田の市役所
 東日本大震災で中心市街地のほぼ全域が津波により浸水・流失し、都市機能が壊滅した岩手県陸前高田市。震災からほぼ1年経過したいまもかつての中心市街地には生活の息吹が感じられないままだ。こうした中、市民が安心して集い交流できる場をつくろうという動きが本格化する。防災センター機能も備えたコミュニティーホールを建設するもので、シンガポール市民からの義援金約7億円が建設費に充当される。設計は駐日シンガポール大使館の推薦を受けた丹下都市建築設計が担当する。17日には同市内で事業開始に当たっての着工セレモニーも予定されている。

generative componentsでパラメトリック・デザイン 東京理科大の学生有志

 東京理科大学理工学部建築学科を中心とした有志が集まって立ち上げた「TUS Digital Studio(デジタルスタジオ)」で、新たな取り組みが始まった。昨年末、7番目の課題としてベントレー・システムズ社のデザイン生成ツール「generative components(GC)」の活用が設定され、14日を期日に、新デザイン創出に取り組んでいる。

丸の内のパレスホテル建替が竣工 5月17日にグランドオープン

 パレスホテルが東京・丸の内に建設していた「パレスホテル東京&パレスビル」の竣工式が8日開かれた。1961年に開業した旧ホテルを現地で建て替えたもので、半世紀以上にわたり培ってきた伝統に、最新の設備や機能を融合。世界トップクラスのサービスを提供する。設計・監理は三菱地所設計、施工は大林組が担当した。5月17日にグランドオープンを迎え、都心にまた一つ、新たなランドマークが誕生する。