西日本高速道路会社は電気自動車(EV)向けの急速充電設備を、高速道路のパーキングエリア(PA)やサービスエリア(SA)に整備する。2011年に計5カ所(7基)を設けて利用実証調査を進めてきたが、名神高速道路などに新たに22基を設置。当面は無料で提供する。事業費は約3億5000万円。高速道路関連社会貢献協議会の支援を受けて整備する。第2弾として岡山から福岡の区間などでの設置も検討している。
急速充電設備は約30分間の充電で、EVのバッテリー容量のうち8割程度を充電できる。EVの登録台数の多いエリア、EV・pHVタウン構想に参加している自治体との調整、中日本高速道路会社の整備との連続性などから設置場所を決めた。名神高速道路の草津PAから山陽自動車道の吉備PAまでの計6PA・SAに設置するほか、山陰や四国、九州にも新設する。
2013年4月以降、順次整備を完了させる。最終的には同年7月までに全基の設置を終える予定だ。当面は無料だが、市中の充電設備で有料化が進んでいることから課金方法などを検討し、将来的には有料化に切り替える。
今回の設置で、名神高速道路と山陽自動車道を通って滋賀から岡山までがつながった。第2弾としては岡山から、EVの登録台数の多い福岡までの区間を整備する。第3弾ではさらに南北方向の設置を検討している。「設置間隔は60-80㎞でつなげていきたい」(相葉忠一技術本部環境部長)。
西日本高速道路会社によると、EV向けの急速充電設備は4月時点で、東日本高速道路会社が6基、中日本高速道路会社が21基、首都高速道路会社が4基、阪神高速道路会社が2基を整備しているという。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年11月30日17面
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