2015/07/12

【ジョンソンC】施設管理アプリ「Fm Works」がクラウド化! 複数建物の一元管理が容易に

ジョンソンコントロールズは、2005年から提供している施設保全管理支援アプリケーション「Fm Works」をリニューアルした。これまで専用サーバーを顧客の施設に設置してサービスを提供する形式だったが、クラウド版を新たに設け、初期投資の削減を実現した。従来型が1000万円から販売していたのに対し、月額3万円から提供する。インターネットに接続する環境があればいつでもアクセスできるため、管理を効率化できるとともに複数の施設を一括管理するのも容易になった。

 Fm Worksは施設の設備の状態を管理して適切なタイミングでの修繕などを実行できる。システムの中でPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回せ、確実な保全計画を立案する。設備の基本仕様や能力使用などを登録するとともに、保全業務の計画や点検記録を入力しておくことで、台帳管理と保全業務をシステム内で連携させる。その結果、必要なタイミングで業務の予定を通知したり、非効率な運用をしている設備をグラフなどで指摘し、経営的観点で設備の最適化を導く。
 複数のビルを保有する企業からは経営環境が変化する中で、施設のコスト削減や環境負荷低減、スペースの有効活用など、多岐にわたる課題に対応する必要が高まっている。今回のリニューアルは、そうした課題にワンストップで応えようとするもの。点検記録から中長期を見据えた修繕計画の策定につなげたり、ビルの管理者とオーナーが同時に状況を確認して建物の最適運用を迅速に判断できるなどの効果がある。
 具体的には、クラウド型を導入したことで複数の建物を一元管理でき、効率性をより高めたほか、同規模の複数建物のデータを比較することにより、効率的な運営や資産価値の向上にも生かせる。一元管理は、自動制御を中心としたセントラル空調機器に限らず、中小規模の建物で多く導入されている個別空調機器、電気設備、衛生設備、昇降機設備なども対象にしている。
 また、タブレット型端末で常時どこからでも情報にアクセスできる手軽さに加え、収集したデータを経営情報とあわせて管理・分析することも容易になり、建物の最適運用につなげられる。
 複数のビル管理者が勤務するビルでも、システムが持つ引継記録の保存や消耗品管理機能を活用し、切れ目のない管理を実現する。同社の設備に関する専門家による遠隔監視も利用することで、専任の施設管理者が設置しづらい中小規模のビルでBEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)の導入も促す。
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