2011/10/03

年間空調費用50%減/地中熱利用「ジオパワーシステム」

導入されたジオパワーシステム
 愛知県碧南市の梶川建設(梶川光宏社長)が、同社倉庫で地中熱利用のジオパワーシステムを導入した。このシステムで年間空調費が50%節約できるという。
 同システムはジオパワーシステム(本社・山口県美祢市)が開発した地中熱利用換気システムで、垂直に埋設したパイプに外気を送り、深さ5mの地中を通過させることにより熱交換した空気を取り入れる。地中熱利用ではパッシブ型と呼ばれるタイプで、地中の安定した熱を使い、夏は涼しく冬は温かい空気を取り込むことができる。
 建築一般や土木工事を施工する梶川建設は、重機部門を持ち、パイラー工事も担当しいる。同システムの施工は、得意分野の技術を生かしたもので、今回はジオパイプ(アルミ製、外径250mm)を埋設するため、電柱の建柱機を利用し、直径400-450mmの穴を4本削孔し、工程1日で埋め戻しまで完了した。同社では、砂礫層や上部制約のある空間での作業も可能としている。 
 稼働中のシステムは、取り入れた外気をファンで送り、ヒートポンプで熱交換し、端末のスポットクーラー吹き出し口8カ所へ送風する。ジオパイプには、水位センサー付きの組み上げポンプも付属している。一般的な工事費は配管(最長約20mまで)、取付費を含め400万円前後からといい、工場や店舗、体育施設などへの営業展開を積極的に図る方針だ。

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