2014/11/07

【働きかた】研究者目線で使い手に“欲しかった”を届ける! ダルトン・長谷川翔子さん

ダルトンは、教育・研究施設にドラフトチャンバーなどを納めるメーカーだ。長谷川さんは、同社では数少ない女性の営業スタッフ。自身も現場で自社製品の施工管理を行う。ラボ施設は、空調や給排水とも密接に関係するため、施工の元請会社と自社、そして協力業者間と、「皆さんの都合を調整するのが大変です」という。こうした中で設計・監理の担当者が、納めた製品をすべて撮影しているのを見て「自分の仕事の重大さ」も自覚した。

 学生時代は、富山大学理学部で海洋学を専攻。時には北極海まで船で赴き、レアアースの調査にも携わった。「ヘルメットは、船で被っていたので慣れています」と笑う。
 入社の動機は「研究職も考えたが、彼らの考えていることが分かる自分が、直接サポートしたい」と思ったからだ。「人と話すのが好きで、お客さんと間近にいたい」という想いは実現できた。
 入社して1年半。この夏に埼玉県内の小学校改修工事の現場へ行くことになった。現場のトイレは使いづらいので、入場前にすませている。長袖、長ズボンの服装にも気を遣う。
 そこでは、職方たちとも段取りをしなければならない。「片付けを頼んだり、製品の置き場を相談したりしますが、(女性だからと)身構える人もいます」という。
 本社常駐でなく、現場に行く女性はまだ少ない。将来、妊娠した場合に現場へ出られるのか、産休明けで復職できるのかなど「漠然とした不安はある」とも。
 しかし「使い手の研究者から“これが欲しかった”と喜んでもらえる製品を届けたい」という将来の夢を目指して歩を進める。
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