2012/06/23

川崎に木造ハイブリッドの施設群 INAの設計で明大の黒川農場がオープン


明治大学は16日、川崎市内に整備を進めていた黒川農場の開所式を開いた。環境・自然・地域との共生を目指した新時代の農場として約12・8haの敷地に、本館、展示温室など25棟総延べ約8900㎡の施設を配置。農場のコンセプトを具現化するため、木材などの再生可能な素材を多く取り入れたほか、周辺環境との調和に配慮し、親しみやすく温かみのある施設群を整備した。

 シンボルとなる本館は、RC・S造と木造のハイブリッド構造を採用したほか、アカデミー棟には神奈川県産の木材を全面採用している。建築設計はINA新建築研究所、土木設計はオオバ、施工は戸田建設が担当した。
 開所式で明大の福宮賢一学長は、「05年に策定した基本構想に基づき、10年に着工し1月に竣工した。環境共生、自然共生、地域共生の3つを基本コンセプトに、都市近郊型の農場として他に類を見ない、世界に誇ることができる施設が完成した」とあいさつした。
 来賓を代表してあいさつした三浦淳川崎市副市長は「貴重な里山が残るエリアで、黒川農場が市民に愛され、市の農業、公園づくり施策に大きく貢献することを期待している」と述べた。
 黒川農場は、体験型実習教育、研究活動に対応できる多目的な都市農場を実現する、「未来型アグリエコファーム」を目指して整備。太陽光、風力、バイオマスといった自然エネルギーを活用した「未来型エコシステム」を採用するとともに、研究交流、社会人を対象としたアカデミーの開校などによる地域共生を目指す。所在地は麻生区黒川2060-1。

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