震災で壊滅的な被害を受けた宮城県の県南浄化センター災害復旧工事が完了し、22日に岩沼市の現地で完工式が行われた。同センターは、約6mの津波に襲われ、すべての機能が停止した。重油タンクの流出や1階部分の全壊など災害査定額は173億6401万円に上ったが、多くの関係者の力を結集し、震災からわずか2年で全面復旧を成し遂げた。
復旧したセンター |
災害復旧事業では、県から受託した日本下水道事業団(JS)が工事の発注・監理などを担当。復旧工事は、建築・土木が安藤建設や飛島建設・橋本店JV、日本国土開発が担当。機械設備は神鋼環境ソリューションや水ing、住友重機械エンバイロメント、JFEエンジニアリング、三機工業、日立プラントテクノロジー、月島機械、電気は明電舎などが施工した。
また、県発注による汚泥燃料化施設の設計施工は日立造船が担当した。
水処理施設は、震災から3週間後には簡易処理を開始。以降、段階的に機能を復旧させ、12年7月には震災前と同水準まで処理能力を回復させていた。
喜びの完工式 |
席上、三浦副知事は「震災から2年で復旧工事を完了できた。多くの支援と協力に感謝したい。引き続き生活基盤の復旧に全力で取り組んでいきたい」と語った。
谷戸理事長は、「最終沈殿池からの放流水の透明度を見て、改めて復旧の早さに感激した。下水道ソリューションパートナーとして、引き続き被災地の下水道施設復旧工事を進めたい」と決意を示した。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年3月26日
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