2015/06/02

【近畿地整】淀川河川敷で水防演習 46機関から約1000人が参加、見学も多数

近畿地方整備局などは5月31日、大阪府摂津市の淀川右岸河川敷を会場に、2015年度淀川水防・大阪府地域防災総合演習を実施した。台風による河川氾濫に備え、関係機関の連携と役割確認などを目的に行った=写真。

 同演習は水防技術の習熟と研さん、防災意識高揚などを目的に、近畿地整のほか大阪府と大阪市が主催した。地元摂津市を始め自治体や警察、消防、自衛隊、建設業関連団体など46機関から約1000人が訓練に参加。その他見学に訪れた一般の市民も含めると、1300人以上が会場に集った。

訓練を視察する北川大臣(中央)。右隣は森昌文局長
開会式の冒頭、国土交通省の北川イッセイ副大臣は「きょうは実践的な訓練を行う貴重な機会。いざという時に関係機関が一体となって対応できるよう一致協力をお願いしたい」とあいさつ。また大阪府の小河保之副知事、大阪市の田中清剛副市長らも祝辞を述べた。
 演習は、台風発生による豪雨で淀川が氾濫したとの想定で行われた。河川氾濫の注意水位を上回った段階で、参加者による土のう設置作業がスタートした。参加機関のひとつ大阪建設業協会は、大型土のう工を担当。1個当たり重さ1tにもなる大型土のうをクレーンで吊り上げ、積み上げる作業を実施した。

大阪建設業協会による大型土のう設置
訓練の様子を視察した北川副大臣は、それぞれの持ち場でてきぱきと作業に取り組む参加者の姿に感心した様子だった。
 水防演習とあわせ、河川敷に取り残されたり川に流された人を救出する救助演習も行われた。日本道路建設業協会関西支部は現場に向かう警察や消防などの緊急車両のため、道路上に積もった土砂を排除する作業を担当した。レスキュー車やヘリコプターを使った臨場感あふれる救出作業の様子を、参加者や市民らは食い入るように見つめていた。
 演習終了後の閉会式で、近畿地整の森昌文局長が演習の講評に立った。森局長は「ことしは各地で災害が頻発している。間もなく出水期を迎えるが、きびきびとした迅速かつ的確に水防活動を展開し、出水期を乗り切ろう」と訴えた。
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