2016/08/15

【2016夏休み特集】来年のご参考に…建築・建設・土木のイベント記事ご紹介![2]

■外環市川中工事現場で大規模土木を体感! けんせつ小町活躍現場@東京
 未来のけんせつ小町が集合--。日本建設業連合会が主催するけんせつ小町活躍現場見学会が22日、鹿島・大林組・鉄建JVが施工する東京外環自動車道市川中工事(奥本現所長)で開かれた=写真。女子小中学生とその保護者8組22人が参加。現場で働く女性技術者の話を聞くとともに、さまざまな体験学習を通じて、建設産業への理解を深める1日となった。

 見学に先立ち奥本所長や同現場で働く貞廣育子さん(鹿島)らが土木・建築の仕事、現場の作業内容、工事の流れなどをわかりやすく紹介した。
 この後、地下約20mまで構築された構造物の中で、ジェットモルタルを使った記念品づくりを体験したほか、墨出しの体験では、構造物上の点を結ぶことでアンパンマンなどの人気キャラクターが出現し、親子で歓声をあげていた。
 見学会終了後の質疑応答では、参加者から「どうして女性なのに現場で働いているのか」「どの科目を勉強したらけんせつ小町になれるのか」などの質問が寄せられ、貞廣さんらけんせつ小町が丁寧に応じた。
 東日本高速道路関東支社が発注した市川中工事は、市川市の須田野から新田地区間の外環の函体(地下構造物)を構築。高速部分は地下、国道部は地表に整備する堀割構造となる。土工約95万m3、地中連続壁16万m3、土留め支保2万2000tなど。真間川や京成電鉄、国道14号が交差し、2層や4層などの複雑な構造を持つ難工事で、交通量が多い個所には工事用のオーバーブリッジを架設するなど近隣対策を徹底。現場バッチャープラントを備え、ひび割れ低減対策にMKCIII(低発熱コンクリート)を採用するなど品質確保に万全を尽くし、JV一丸で工事を進めている。

■“魅せる現場”を大学生30人が見学 仙台市泉中央78街区工事現場


 日本建設業連合会東北支部の建築技術委員会(高槻幹雄委員長)は21日、仙台市地下鉄南北線泉中央駅前に鹿島(平井秀樹所長)の施工で整備が進められている(仮称)泉中央78街区新築工事の現場で見学会を開いた。病院と店舗、駐輪の3棟で構成され、総延べ床面積は約2万4000㎡。メーンの病院棟は10月上旬、店舗棟は11月中旬の完成を目指す。
 この日は、高槻委員長を始めとする同委員会メンバーや東北工大、東北学院大の学生ら約30人が参加した。
 平井所長から工事概要のほか、現場で取り組んでいる労務3割削減活動や時短推進“魅せる現場”などについて説明を受けた。
 このうち労務の削減は、2棟連携による躯体工事の平準化や外装・内装の分割発注による作業員の確保、ICT(情報通信技術)のフル活用などによって3割の削減を目指している。
 時短推進では、現場の休業を「4週6休+祝祭日」に設定。「着工当初は否定的だった作業員も工事が進むにつれて受け入れてくれるようになった」(平井所長)という。その結果、月平均7.6日の休日を確保している。
 “魅せる現場”については、仮囲いへのイルミネーション点灯や壁面デザイン・色調などに工夫を凝らし、歩行者に新たな施設完成への期待感をもってもらえるようにしたほか、ミニコミ紙の発行や工高生インターンシップの受け入れなどに積極的に取り組んでいる。
 参加者は平井所長の説明を聞いた後、内装工事が大詰めを迎えている病院棟と、内装および電気工事が進められている店舗棟を見て回った=写真。
 病院棟はS造6階建て延べ9994㎡の規模で、耐震構造を採用。鹿島リースが住友商事から建物を承継・譲渡を受け、宮城県成人病予防協会にリース。同協会は116床を備えた仙台循環器病センターを運営する。東北には数室しかない手術室と放射線透視を併設した「ハイブリッド型手術室」を備える。設計・監理は山下設計。10月1日の開設を予定している。
 一方の店舗棟は、S造地下1階地上5階建て延べ1万3100㎡の規模。設計は鹿島。物販・飲食を中心とした33テナントが入居する予定で、11月11日のオープンを目指している。
4層などの複雑な構造を持つ難工事で、交通量が多い個所には工事用のオーバーブリッジを架設するなど近隣対策を徹底。現場バッチャープラントを備え、ひび割れ低減対策にMKCIII(低発熱コンクリート)を採用するなど品質確保に万全を尽くし、JV一丸で工事を進めている。

■効率的にエネルギーを利用するには? 高校生が清水建設の技研で学ぶ


 清水建設は27日、東京都江東区の技術研究所に首都圏在住の高校生など16人を招き、「シミズ・オープン・アカデミー 夏休み高校生セミナー」を開いた。
 セミナーでは、「建設を知ろう」をテーマに建設業の仕組みや果たす役割などを講義したほか、再生可能エネルギーや夜間電力、蓄電池など効率良くエネルギーを利用する技術について演習した。午後には、先端地震防災研究棟で免震技術の効果を体感し、身近な地域の「災害リスクマップ」づくりにも挑んだ。ビオトープでは、都市の緑化と生物多様性の関係についてディスカッションも開いた。
 同アカデミーは、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として同社が2008年9月に開講し、受講者数は間もなく4万人に達する見込み。

■パパ、ママの仕事ぶりをチェック!! 大工道具で工作も@竹中工務店大阪支店

箸づくりなどに挑戦

 竹中工務店は7月28日、夏休み恒例となった職場見学会を大阪市中央区の大阪本店御堂ビルで開いた。同本店従業員の子女約30人が参加した。
 見学会に先立ち、坪井昌行人事部長は「みんなのお父さん、お母さんがどんな会社で働き、どんな仕事をしているのか、しっかり見学して下さい」とあいさつした。
 竹中大工道具館協力によるワークショップでは墨つぼやカンナ、鋸など本物の大工道具を手に、大工さんの丁寧な指導のもと箸づくりやカンナくずを使ったフラワーアートなどに挑戦した。また保護者が働く執務スペースのデスクに座って職場の雰囲気を体感したり、名刺交換しながら景品を受け取るユニークなスタンプラリーなども行われ、参加者らは楽しいひとときを過ごした。

■「好きな光」探してわたしは発明王になる! @大成建設技研でリコチャレ


 大成建設は8月1日、内閣府男女共同参画局の女子小中校生向けイベント「夏のリコチャレ」の一環として、横浜市戸塚区の技術センターで「めざせ、発明王! ~最先端の研究開発と採光装置づくり~」を開いた。4-6年生の女子小学生計11人が参加した。
 参加者は、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)実証棟を見学後、技術センター内でカメラを持って「好きな光」を探し回った。さまざまな材料から採光装置をチームで製作し=写真、作品を発表し合った。

■「芝小町Z」がとび、鉄筋、左官、測量を解説 けんせつ小町活躍現場@東京・港区


 日本建設業連合会(中村満義会長)は8月5日、東京都港区で戸田建設が施工している「(仮称)北里研究所白金キャンパス薬学部校舎・北里本館建替新築工事」で「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。女子小学生17人とその保護者10人の計27人が参加した。現場見学後、グループに分かれてとび、鉄筋、左官、測量、高所作業車の仕事を体験した。
 見学会では、冒頭、日建連の山本徳治常務理事が「建設の仕事は男の人が多いと思われるが、実は女の人でもできる仕事だ。将来、仕事を選ぶ時に建設業も考えてほしい」とあいさつしたほか、相澤勇一作業所長は「少しでも興味があるから見学会に来てくれたのだと思う。それは建設の仕事をしている人にとってうれしいこと。現場の監督と職人の仕事を見てもらいたい」と話し、工事内容を説明した。
 現場では、相澤所長のほか、作業所の技術者・技能者・事務・設計の女性職員で立ち上げたけんせつ小町チーム「芝小町Z」の面々が説明しながら見学した。
 その後グループに分かれ、足場組み立て、鉄筋結束、コンクリート敷きならし、トランシット測量、高所作業車乗車をそれぞれ体験した。鉄筋結束が面白くて何本もチャレンジする子どもがいたほか、左官の仕上がりがうまく、職人から驚きの声が上がる場面もあった。
 終了後には、「お姉さんが腰につけているものは何か」「お姉さんたちのようになるためにはどんな勉強が必要か」などけんせつ小町チームメンバーに質問が上がり、「腰につけているのは安全帯という命綱。高いところがあるので必ずつけている」「建築には、国語も算数も必要で、算数が少し得意な方が良い」など、ていねいに答えていた。
 (仮称)北里研究所白金キャンパス薬学部校舎・北里本館建替新築工事の規模は、S・SRC・RC造塔屋1層地下2階地上14階建て延べ2万6630㎡で、北里研究所が発注し、設計監理を日本設計が担当している。北里研究所創設100周年を記念したシンボルタワーとなる。工期は2014年4月から19年2月まで。

■大型クレーン、かっこいい! 小学生が建築と土木の現場体験 富山建協


 富山県建設業協会は8月5日、県内の大規模建設現場を対象に親子見学会を開いた。県内の小学生とその保護者合わせて24人が参加し、富山市内で進められている、新富山県立近代美術館(仮称)新築工事と富山東バイパス東富山跨線橋上部工工事の2現場を見て回った。
 このうち近代美術館の現場では、最初に発注者の県土木部営繕課の佐伯瑞張副係長が計画の概要、建築工事を施工している清水建設・三由建設・前田建設JVの亀井優現場代理人(清水建設)がこれまでの工事経過を説明したあと、建物内部を見学した。
 案内した亀井現場代理人は、外壁や廊下の壁、天井に富山県産のアルミ製品や木材を使用していることを始め、耐火や漏水に特に配慮して施工を進めていることなどを説明。見学した児童は、日ごろ見ることのない建設機械が特に気になったようで、大型のクレーンを目にして、思わず「かっこいい」と叫んだり、「高所作業車はどのように動くの」などと質問していた。防水施工中の屋上では、保護者が「なぜ勾配がついているのか」「融雪設備はないのか」と質問。現場担当者の丁寧で分かりやすい説明に納得した様子だった。

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