2016/08/16

【2016夏休み特集】来年のご参考に…建築・建設・土木のイベント記事ご紹介![3]

■「どうしたらなれますか?」高層住宅現場で興味津々 けんせつ小町活躍現場@東京都目黒区
 日本建設業連合会は28日、東京都品川区で建設が進む目黒駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築物新築工事のうち、大成建設が施工する高層住宅2棟の現場で、「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。見学会には小学生15人と保護者の計30人が参加。「お仕事体験」では、女性技術者らの指導を受けながら、鉄筋組みとタイル張りにチャレンジし、ものづくりの醍醐味(だいごみ)を体感した。

 見学会の冒頭、柳澤忠義工事長は、「マンションがどのようにできるのか、普段は見ることができない現場を見学して、夏休みの良い思い出にしてもらいたい。大人になった時にどの職業につきたいかを考える時の参考になればうれしい」とあいさつした。
 続いて、大成建設のけんせつ小町工事チーム「チーム目黒」が現場を案内。RC造地下2階地上40階建て延べ5万5499㎡のノースレジデンス棟では、工事係の大石彩夏さんと春藤治美さんが、タワークレーンの仕組みや内装仕上げ工事などを分かりやすく説明した。
 けんせつ小町に対する質問タイムでは「どうしたらお姉さんみたいになれるのか」と建設の仕事に興味を示す質問も出された。また、「クレーンで荷を吊り上げている時に地震が起きたらどうするのか」という質問に対しては、「震度4以上になるとすべての作業を中止し、現場の中を点検する。床に近ければ地上に降ろすなどの措置をとることになる」と回答した。

■災害から命を守る工事現場、ママの印象も変わった! けんせつ小町活躍現場@仙台湾


 日本建設業連合会は27日、東北地方整備局が発注し、前田建設が施工を担当している仙台湾南部海岸深沼南工区井土浦地区堤防復旧工事(秦宗之所長)の現場で、「けんせつ小町活躍現場見学会2016」を開いた=写真。未就学児を含む小中学生とその保護者30人が参加した。
 冒頭、同連合会広報の五百木祐美氏は、「建設業は、皆さんの暮らしを支える役割を担っている。仕事では重機を使ったり、時には重量物を運んだりすることもあるので、男性がするものだと思われがちだが、女性ができることもたくさんある。皆さんには10年後、20年後に建設業のさまざまな場面で、笑顔で活躍してほしい」とあいさつした。
 この後、堤防の復旧現場に立った児童たちは、同現場で働く松浦亜祐美さん(前田建設)に工事の内容を聞いたほか、重ダンプへの乗車や粒度試験を体験するなど、普段は接することがない建設業の仕事を楽しみながら学習した。


 見学会後の質疑応答で児童の「どうしてこの仕事に就いたのか」という質問に対し、松浦さんは、「大学時代に土木を専攻していた。現場業務に携わりたいと考えたきっかけは、このような現場見学会だった」と答えた。また、保護者からの「女性の雇用状況や働く環境は改善されているか」という質問には、「会社に入り3年目になるが、トイレが男女別になるなど、女性にやさしく働きやすい環境となっている」と応じるなど、建設業のイメージアップに一役買っていた。
 小学4年生の娘を参加させた栗原和美さんは、「子どもに貴重な体験をさせることができた。参加前は、建設現場は危険な場所が多く、心配していたが、けんせつ小町の皆さんが生きいきと、明るく前向きに働いている姿を見て印象が変わった」と話していた。
 同工事は、東日本大震災の津波で被災した仙台湾南部海岸の堤防約1200mを復旧する。通常、ダム建設に使われるCSG(セメンテッド・サンド・グラベル)工法を採用し、多様な生物の生息環境である干潟への影響を抑えている。
 工事場所は、仙台市若林区井土地先。

■電気工事士技能競技大会に出場する生野工高生44人がプロから学ぶ! 大阪電業協会


 大阪電業協会(前田幸一会長)は7月27、28の両日、大阪市生野区の市立生野工業高校で「第44回電気工事士技能競技大会・高校生の部」の出場者らを対象とする実技指導講習会を開いた。今回は11校の生徒と教諭が集まり、3年生25人と2年生19人の合わせて44人が参加。同協会の指導員や教諭のアドバイスを受け、課題製作の手順などを学んだ。
 27日の開会式では、生野工業高校の岡田千明校長が「この講習はプロからじっくり指導してもらえる貴重な機会だ。恥ずかしがらずに分からないことは聞いてほしい」とあいさつした。
 続いて、同協会の白石伯技術委員長は「電気を効率よく使うには、器具の取り付けや配管工事などにおいて、正しい知識、正しい服装、正しい工具の使用方法であることが必須条件となる。疑問があれば指導員に質問し、解決してもらいたい」と呼び掛けた。
 今回取り組んだ課題は視聴覚(AV)会議室。生徒らは指導員のていねいな説明を受けながら墨出しやボックスの加工・取り付け、配管・配線などの各工程を進めていった。28日には点灯試験と講評も行われた。
 参加校は大阪市立の生野工業、泉尾工業、都島工業、都島第二工業、東淀工業と大阪府立の東住吉総合、布施工科、淀川工科、西野田工科、茨木工科、堺工科高校。講習の成果を発揮する競技大会は10月25日に開催される。

 ■天神橋上部工でコンクリート打設を体験! けんせつ小町活躍現場@北海道


 日本建設業連合会は8月2日、東日本高速道路北海道支社が発注し、三井住友建設が施工を担当している北海道横断自動車道天神橋(PC上部工)工事(中村收志所長)の現場で、北海道では初となる「けんせつ小町活躍現場見学会2016」を開いた。小学1年生から中学3年の生徒らとその保護者49人が参加した。
 冒頭、同連合会けんせつ小町部会長の北井久美子氏は、「建設業では、実際に多くの女性が現場で活躍している。本日は普段見られない現場を体験して身近に感じてもらい、将来、皆さんが建設業に興味を持った時は、きょうの日を思い出してほしい」とあいさつした。

張り出し工法を見学

 この後、2グループに分かれ、橋の現場に立った児童たちは、同現場で働く金子桃枝さん(三井住友建設)に張り出し工法など工事の内容を聞いたほか、技術者の指導を受けながら型枠の中に鉄筋を組んでコンクリート打設を体験し、普段は接することがない建設業の仕事を楽しみながら学習した。
 見学会後の質疑応答では、金子さんをはじめとする、高岡怜さん、田邊麻由子さん、市川千乃さん、山崎菜那さん、渕山美怜さんら土木技術者6人の小町社員に児童らは「どうしてヘルメットに血液型が書いてあるの」「女の人は何人働いているの」など建設の仕事に興味を示し、「この仕事に就いてうれしかったことは」という質問に対し、田邊さんは、「構造物の完成していく過程を体感できること」、入社5カ月目の渕山さんは「日は浅いが、現場の様子の変化には改めて驚き感激する」と答え、技術本部の高岡さんは「設計を担当しているが、細かい設計からそれが大きな形に出来上がっていくことや、皆さんに見てもらい喜んでいただくこと」と応じた。
 最後に、三井住友建設の則久芳行会長が「友だちにもきょうのことを話し、帰ったらお父さんにもいろいろ教えてあげて下さい」と話した。
 同工事は、北海道横断自動車の小樽から余市間23.4㎞区間で、天神橋(橋長681m)を張り出し架設工法で建設する。上部でコンクリートを打ち込み、プレストレスを導入して橋桁部分を順次、伸ばし連結する。
 工事場所は、小樽市天神2丁目~3丁目。

■現場が明るくなっていく! 筑紫台高校生が電気設備工事を見学 福岡電業協会


 福岡電業協会(西村松次会長)は2日、九州地方整備局が福岡市内で整備を進める福岡第1法務総合庁舎新築工事で、筑紫台高校電気科の2、3年生24人を対象とした現場見学会を開いた。生徒は施工中の現場に足を踏み入れ、実際の現場を体験した。
 同協会は過去に大学生に向けた見学会を開いていたが、高校生を対象としたのは今回が初めて。開催にあたり、島田隆副会長は「担い手の確保は建設業界の課題だ。若者に業界の魅力を知ってもらうためにこのような機会を設けた。日ごろ学校で勉強し、実習していることを実感してほしい」と見学会の趣旨を説明した。
 現場の福岡第1法務総合庁舎の規模はSRC・S造地上8階建て延べ1万4772㎡。施工は建築をフジタ、電気を東光電気工事、機械を日立プラントサービス、エレベーターを東芝エレベータが担当している。1階から4階までの電気設備工事現場を見学し、生徒は図面を見ながら説明に聞き入った。生徒からは現場に置かれた機械についての質問が挙がった。
 見学後、生徒らは同協会会員企業に所属する同校OBと意見交換した。

OBと意見交換

 OBは仕事のやりがいについて「薄暗かった現場が、電気設備工事によって明るくなる瞬間に達成感がある」「建物が徐々にできあがっていく姿と完成した建物を見るたびに自信につながる」と語った。また仕事上の苦労については「工具や材料名など覚えることが多い」「電気以外にも必要な知識がたくさんある」と語った。生徒からは休日の日数やその過ごし方、現場の雰囲気、失敗したことのほか、現在の給料といった具体的な質問も挙がった。質問に対してOBは真面目に答え、逆に生徒に質問する場面もあった。
 全日程を終えて生徒は「いろいろな話を聞いて学校で学ぶだけでは分からないことを知り、職業選択の参考になった」と話した。

■勉強中の専門知識がいきる場所! 北大生58人が厚幌ダム堤体工事現場を見学


 日本建設業連合会北海道支部(木下勲支部長)は5日、北海道胆振総合振興局室蘭建設管理部が建設を進める厚幌ダムの堤体工事現場で、市民現場見学会を開いた。北海道大工学部環境社会工学科3学年58人が参加し、最新の土木施工技術や工程を学んだ。
 同ダムは、堤頂長516.0m、堤高47.2m、総貯水容量4740万m3の規模。安藤ハザマ・岩田地崎建設・田中組JVが2014年10月に着工、台形CSG工法を採用して建設工事を進めている。堤体は概成し、18年3月の完成を予定している。
 工事説明会であいさつに立った今憲昭広報委員長は「皆さんが学んでいる専門知識が、実際の現場でどのように活用されているのかしっかり見学し、スケールの大きさを感じてほしい」と話した。続けて「この見学会が将来の方向性を見つけるための一助となることを期待している」と述べた。
 現場では、安藤ハザマJVの担当者から説明を受け、参加した学生は「台形CSGダムの高さの安全性は」「ダムで堤高を決める理由は」など、積極的に質問していた。

■パパはかっこいいし、最新機器も活躍する! 大分川ダム建設現場で「おやじの日」見学会


 九州地方整備局と日本建設業連合会九州支部は6日、発注者と施工者の家族らを対象にした現場見学会「おやじの日」を、大分川ダム建設現場で開いた。参加した子どもたちはスケールが大きい父親の仕事場を肌で感じ、建設業をより身近に感じた。
 同局が整備を進める大分川ダムは、堤高92m、堤頂長500mの中央コア型ロックフィルダム。洪水調整、流水の機能維持、水道用水の取水機能を担う多目的ダムとして建設を進めている。施工は鹿島・竹中土木・三井住友建設JVが担当。現在、堤体は40m程度まで盛立が進み、2017年4月の堤体完成を見込む。工事場所は大分川水系七瀬川の上流の大分市下原地先。
 見学会には9組、32人が参加した。ダムの機能や種類などを学んだ後、街中で普段見かける重機よりも一回り大きい大型ダンプやバックホウ、移動式クレーンなどが動く現場を見学した。大型ダンプには実際に試乗することもできた。また、堤体盛立の締め固めで使う無人化施工の振動ローラー、レーザー計測で活用したドローンといった最新機器の操作も見学した。
 家族4人で参加した同現場で働く椎葉偉久さんは「作業中の現場を見せることができてうれしい。とてもいい企画だ。娘も興奮し楽しんでいる」と満足していた。
 「おやじの日」は、家族に建設業を知ってもらうことを目的に九州地方整備局、九州建設業協会、日建連の官民共同で13年度から始まった。毎年夏休み期間中に開催し、ことしは熊本県を除く九州各県で予定。この日は佐賀、宮崎、鹿児島の3県でも実施された。

■屋根の上からの眺めは格別! ギラヴァンツ北九州ホームの北九州スタジアムで親子見学会


 北九州市は8月7日、奥村組と九電工協力のもと、市が整備を進める北九州スタジアム建設現場で公共工事親子見学会を開いた=写真。見学会は午前と午後の2回に分けて行われ、市内の小、中学校の生徒とその保護者の計55人が参加し、大型高所作業ステージを使った昇降体験などを行った。
 見学会は、建設業の人材確保と育成を図る事業の一環として実施し、今回で3回目。現場に入った生徒らは、フィールドにメッセージを書き、200tのクレーンの前で記念撮影を行ったほか、大型高所作業ステージの高さ30mからスタジアムや小倉湾を眺めた。
 昇降体験した6年生の今里友香さんは「屋根の上を見たのは初めてで楽しかった。こんなイベントがあったらまた参加したい」と笑顔で答えた。友香さんに誘われて参加した父親の祐二さんも「初めて見学会に参加して大人の私も楽しめた。特に高所からの景色はすばらしく貴重な体験だった」と感想を述べた。
 同スタジアムはギラヴァンツ北九州のホームとしてJリーグの試合やコンサートなどのイベントに活用する。規模はRC・S造6階建て延べ2万9850㎡。Jリーグ基準の1万5300人を収容し、フィールドは天然芝となる。屋根は船のマストをイメージする吊り構造で市の新たなシンボルとなるようデザインした。
 事業は特別目的会社(SPC)のウインドシップ北九州が担当している。設計・工事監理は梓設計。施工は奥村組、九電工が担当。2017年3月の完成を目指している。建設地は小倉北区浅野3-2-13ほか。
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