2013/10/18

【SANAA】日立市新庁舎が階高を引き下げ

茨城県日立市は、新庁舎の基本設計をまとめた。コンペ案との主な変更点は、執務棟の面積の拡大、地上階を7階建てに引き下げ、通路は海側と山側の両側に配置した。基本・実施設計はSANAA事務所(東京都江東区)が担当している。実施設計は2014年9月末に完了し、議会の承認を得て同10月に着工する。新庁舎の供用開始は16年1月で18年3月の全体完成を目指している。


大屋根の下の完成予想
新庁舎は執務棟、多目的ホール棟を大屋根でつなぐ構成とし、基本設計完了後の規模は、執務棟と多目的ホール棟がS・RC造(基礎免震構造)地下1階地上7階建て延べ2万8457㎡、大屋根の施工面積は5872㎡となる。またS造2階建て延べ180㎡の車両棟も整備する。
 コンペ案と基本設計の主な変更点は、執務棟の7、8階に配置していた議会を1フロアに収めるため、各階の面積を広げ、地上階を7階建てに変更した。延べ床面積は497㎡増加した。
 また、執務棟の通路を海側(東側)のみに設けたことで、各部署が細長いレイアウトとなっていたため、山側(西側)にも通路を配した。海への眺望を提案したコンペ案を尊重し、市民向けの部署は海側に配置する。
 設備面では、コージェネレーション発電機の排熱を利用した輻射空調方式を導入。非常用ガスタービン発電機や太陽光発電も配備する。エレベーターは乗用を15人乗りと11人乗り各2基、人荷用を1基確保し、1、2階をつなぐエスカレーターも設ける。
 執務棟を建設する「第1期本体工事」と西側外構工事は14年10月に着手し、16年10月に完了させる。車両棟は15年7月の着工、16年6月の完成を見込む。17年1月の新庁舎供用後は、同年1月から3月で現庁舎を解体する。多目的ホールと大屋根を建設する「第2期本体工事」は同年4月に着手し、18年3月の完成を目指す。このほか、臨時庁舎跡地外構、東側外構、第2期数沢川改修、市道改良の各工事も予定している。
 建設地は助川町1-1-1の一部ほか。敷地内では、第1期数沢川改修工事(施工=鈴縫工業・日晃工務店・茨城日鉱建設JV)を14年6月までの工期で進めている。
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