2011/08/30

宇都宮大が3連覇/土木学会関東の第17回コンクリートカヌー大会

 土木学会関東支部は27日、埼玉県戸田市にある荒川調節池の彩湖で第17回コンクリートカヌー大会を開いた。参加した大学・高専部の14チーム、高校の部25チームの計39チームが熱戦を繰り広げ、宇都宮大学が3大会連続の総合優勝を飾った。また、東日本大震災で校舎が流されるなど大きな被害を受けた宮城県石巻工業高校からも2チームが参戦。ともに決勝まで勝ち進み、観客から惜しみない声援が送られた。
 同大会は、土木系の大学や高校の学生・生徒が自ら制作したコンクリートの2人乗りカヌーで約300mのレース競技をすることを通して、ものつくりの楽しさを味わってもらおうと毎年開かれている。
 競技レベルも年々向上。ことしは直線のレースだけでなく、決勝では300m地点をターンして折り返す方式が導入され、各校は船体に工夫を凝らすなどして知識と技術を競った。
 8隻による決勝では、宇都宮大学のチーム「PRAYER」が出足から後続を引き離し、ターンも制すなど他を圧倒しての3連覇を達成。決勝を戦った鈴木茂さん(4年生)と定山真輝さん(大学院1年生)は「みんなの声援が力になった。最後は気力だった」と口をそろえて喜びを語った。
 また、石巻工業高校は5位、8位と健闘。チームを率いた男澤和則教諭は「優勝できなくて悔しいが、あの状況からよく決勝まで残れた。6人中5人を占める3年生が引退するが部員が増えれば来年も参加したい」と力強く語った。
 総合の部の2位は横浜国大、3位は祐誠高校(福岡県)だった。高校生の部では祐誠高校が1位。参加チームの投票で決まる技術賞は宇都宮大学、特別賞は石巻工業高校が受賞した。

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