太陽熱を利用した冷房システムの試作機 |
このシステムは、エジェクターという装置を使ったもので、さまざまな自然冷媒を使うことができ、太陽熱や工場の排熱で動くため電気を使わず、電気使用量が少ないという。
冷房システムは、太陽熱コレクターで集めた温水を熱源にしてエジェクターを駆動し、冷水を得る。エジェクターは、いわば霧吹きのような装置で、高温、高圧となった冷媒蒸気をノズルから高速で噴射させ、この噴射による誘引効果で蒸発器から冷媒蒸気を吸引し、冷媒が蒸発し、その冷却作用を利用する。
太陽熱を利用した冷房装置に使う冷凍機は、吸収式冷凍機、吸着式冷凍機、デシカント式があるが、第4の方式といえるもので、冷却装置として大きなものは製紙工場などで使われているが、小型の装置はいままで世界でも製品化には至っていない。
千葉県野田市にある技術研究所に自然冷媒であるブタンを使った試作機が完成、試運転を始めた。技術研究所周辺の気温は32度あったが、約80度の温水から約16度の冷水を作り出すことに成功した。
今後は製品化に向けて現状の2倍程度の高効率化を進める一方、現状の4分の1程度に小型化、ユニット化などを進め、来春には製品として市場投入する予定だ。
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