2011/06/24

千葉大学がソーラー・デカスロンで本大会へ


 千葉大学が、ソーラー・デカスロン・ヨーロッパ(2012年スペイン大会)で日本から初参加、初入選という快挙を成し遂げた。
 これは、世界各国の大学が「2人家族の生活に必要なエネルギーのすべてを太陽光発電でまかなう住宅を実際に建設」して提案内容を競うもので、世界の建築系大学の学生には非常に人気のある催しとなっている。
 千葉大の提案は、工学部を中心に、総合大学の強みを生かして園芸学部、医学部、教育学部などの協力を得てまとめた自立型省エネルギ住宅「Omotenashi House」。日本文化の深い精神性を織り込んだ計画で「建築」としても密度・完成度の高い提案となっている。2012年9月にスペイン・マドリードで開かれる本大会で建物を建設して上位を目指す。
 10日間の大会期間中に、文字どおり、産学連携で▽建築▽建設工学▽エネルギー効率▽電気エネルギーの収支▽快適条件▽機能▽コミュニケーションと社会性▽工業化と市場化▽革新性▽持続可能性--の10項目の総合得点で順位を決める。9月のスペイン大会で実際に建設する資格、権利となる入選は、33チーム(47大学)の応募の中から20チーム(27大学、15カ国)が選ばれている。千葉大も入選大学の一つだ。
 今後、9月に実施設計完了と、アメリカ大会の視察、10月にマドリードで第2回会合開催(提案の詳細を主催者に説明)、12年2月に国内で建物本体製作、5月にロハスデザイン大賞2012での実物展示、7月に建設に必要なすべての資材輸送を経て9月にマドリードで開かれる本大会に臨む予定だ。
 同大会は、02年のアメリカ大会を第1回に、これまで米国で5回、ヨーロッパで1回開かれれてきた。各国の認知度、反響は非常に高く、政府の支援を受けて参加している国もある。

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