2011/06/17

パラメトリック・デザイン学ぶ学生集団/東京理科大有志がデジタルスタジオ

熱心に講評を聞く理科大のメンバー
 東京理科大学理工学部建築学科を中心とした有志が集って、パラメトリック・デザインやコンピューテーショナル・デザインを学ぶ「TUS Digital Studio(デジタルスタジオ)」を立ち上げ、精力的な活動を繰り広げている。6月10日に、東京理科大学の野田キャンパスで、スタジオとして4つ目の課題講評会を行った=写真。報告会には学生約20人のほか、スタジオマスターとして参加している廣瀬大祐アーキコンプレックス代表、ゲストとして長友大輔ミソスープ・デザイン代表が出席、学生メンバーの課題成果プレゼンテーションについて講評した。
 デジタルスタジオは、昨年6月にパラメーターやスクリプトという手法を使って設計するパラメトリック・デザインにひかれた有志が集まり、東京理科大の野田キャンパスの学生ら8人が立ち上げた。これらのコアメンバーのほか学部を超えて希望者が集い、現在では55人が登録メンバーになっている。
 代表の岩切和馬さんは「非常勤講師を務めている廣瀬さんが3次元CADの勉強をしてみないか、と持ちかけてくれ、海外ではメジャーになりつつあるデジタルデザインを学びたい学生が集まった」と話す。
 廣瀬氏は、「ライノセラスやグラスホッパーという3次元設計ツールの初心者でも取り組みやすい課題を目指して、コロンビア大時代の後輩である長友さんに出題してもらった」と話す。
 デジタルスタジオでは今後、これらデジタルツールの情報共有や独自展開を目指している。日本では海外に比べてスクリプティングやパラメトリックの浸透が進んでおらず、学生が主体となったこの取り組みが、大学の壁を越えて広がっていくことが期待される。

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