2015/01/14

【神前儀式】白山神社で「工始祭」 越後工匠が1年の安全を祈願 新潟建産連

新潟県建設産業団体連合会(本間達郎会長)は13日、新潟市中央区の白山神社で、全国でも珍しい「工始祭(たくみはじめさい)」を行った=写真。古式ゆかしい装束をまとった工匠たちが釿(ちょうな)など古来の用具を使い、伝統的な儀式を神前で披露した後、各団体の代表らが玉ぐしをささげ、ことし1年の安全と業界の隆盛を祈願した。

 拝殿中央には御木が設えられ、新潟市建築組合連合会の8人の工匠が曲尺、墨指、釿の「三器」などの古来の用具を伝統的作法で扱い、鋸ノ儀(のこぎりのぎ)、墨指し(すみさし)・墨付ノ儀(すみつけのぎ)、釿打ノ儀(ちょうなうちのぎ)、鉋ノ儀(かんなのぎ)、槌打ノ儀(つちうちのぎ)の順に、荘厳な動作で古式に則って儀式を進め、越後工匠の気迫を披露した。
 祭事終了後には、新潟労働局労働基準部の長谷川文雄健康安全課長が2014年の労働災害(速報値)に触れ、「休業4日以上が421人で、うち死亡は5人だった。過去最低の数字となったが、今後も安全衛生活動を順守してほしい」と呼び掛けた。
 直会(なおらい)では、本間会長が公共投資の増加や設計労務単価の引き上げ、担い手3法の成立などにより「業界にとって明るさと期待感が高まった1年だった」と振り返りながら、「この良い流れがますます確かなものとなるよう願っている」と新年の門出に想いを寄せた。また、若年技術、技能者が安心して働ける労働環境の必要性も訴えた。
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