2015/01/14

【阪神高速】震災資料保管庫を特別公開 2日間で約270人が見学

阪神高速道路会社は、阪神・淡路大震災から20年を契機に、震災資料保管庫(神戸市東灘区)を10、11両日に特別公開した=写真。人と防災未来センターの特別企画展と、兵庫県立美術館の展覧会と連携して参加者を募った。関東や中国地方など遠方からも参加があり、2日間で約270人が見学した。

 同社は阪神・淡路大震災での被災経験を風化させることなく後世に継承するとともに、防災対策研究の一助となるように特徴的な被災構造物34点を保管・展示している。毎月第1週と第3週の水曜日と日曜日に申し込み制で一般公開してきた。国内外を問わず、行政関係者や専門技術者、小学校の地震防災学習などで訪れるという。
 特別公開ではまずプレゼンルームで担当者が被災状況を説明し、DVDを上映した。続いて2グループに分かれ、保管庫内にある被災した構造物や模型などの展示を見学した。参加者は大きく変形した橋梁によって地震の力の大きさを実感した。また、単に被害状況を伝えるだけでなく、展示は復旧作業にもスポットを当てているのが特徴。被災した橋脚の周囲をコンクリートで固めた構造物なども展示し、懸命に取り組んだ当時の復旧工事についても参加者は学んだ。
 震災資料保管庫は、震災後に撤去構造物を4号湾岸線高架下に移設したのが端緒。1999年10月には現在の場所に震災資料保管庫が完成、2009年12月には大規模にリニューアルし、現在に至っている。平屋建て1212㎡の建物には鋼上部構造物3カ所分、RC橋脚6カ所分、鋼製橋脚6カ所分、支承一式などを展示している。
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