2015/01/05

【初代ユニットバス】ニューオータニからTOTO歴史資料館に移設 一般公開へ

1964年竣工のホテルニューオータニ(東京都千代田区)で採用され、現存する日本初のユニットバスルームが、北九州市で来秋オープン予定のTOTO歴史資料館に移設・展示される。開発元であるTOTOが譲り受ける形で実現した。

 東京五輪前の開業に間に合わせるため、短期間に大量の浴室を設置する手法として開発されたユニットバスは、誕生から50年間で累計約860万台となり、現在は新築の約9割に採用されるまでに成長した。初代ユニットバスは歴史的な価値も高く、TOTOでは歴史資料館で展示し、一般に公開するという。
 当時は1000室を超える大型ホテルを建設するのに3年近くかかっていたが、施工を担当した大成建設はわずか17カ月で完成までこぎ着けた。短工期を実現した工夫の1つが、ユニットバスだった。在来工法では3週間かかっていた作業時間を最短3日に短縮でき、1044室分を3.5カ月で組み立てることに成功した。
 同ホテルでは当時の1室を倉庫として使っていたため、浴室自体も残っていた。1月中に浴槽やトイレなどの器具類に加え、床や壁も撤去する予定で、TOTO関連会社で保管した上で公開に踏み切る。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

0 コメント :

コメントを投稿