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建設工事の動きDigital

建設専門紙が本気でつくった工事データベース

2011/07/07

ラジオ会館建替は8月から解体着手/設計はINA新建築研

 秋葉原の名所となっている秋葉原ラジオ会館の建て替えが本格化する。会館所有者の秋葉原ラジオ会館(東京都千代田区)が明らかにした「(仮称)秋葉原ラジオ会館新築工事」の詳細によると、8月から解体工事に着手し、既存ビルと同程度の延べ約1万㎡の店舗棟を新築する。2012年5月着工、13年度の完成を予定している。設計はINA新建築研究所が担当で施工者は決まっていない。 
 秋葉原ラジオ会館ビルは、同地域初の高層ビルとして1962年に完成。以来、正面に印象的な大きなネオン看板を備えた建物は「ラジ館」の愛称で親しまれ、秋葉原の“顔”ともなっている。築後50年近くが経過し、老朽化が目立つほか、耐震強度が不足した既存不適格建物となっていることから、建て替えを検討していた。
 新施設の規模は、地下2階地上10階建て延べ1万0945㎡の店舗棟となる。既存施設の店舗数は23店舗で、主に家電、オーディオ、パソコン、おもちゃ、書籍などに関連するテナントが入居している。計画地は、JR秋葉原駅西口に近接する千代田区外神田1-15-16の敷地1199㎡。このうち995㎡を建築面積に充てる。


山手線にホームドア設置が加速/JR東日本

 東京の山手線に、地下鉄などで設置が広がっているホームドアが増えそうだ。東日本旅客鉄道(JR東日本)は、転落や列車との接触の防止策として全29駅中、2012年度に2駅、13年度までに7駅にホームドアを設置すると公表した。
 現時点で大規模改修が予定されている新橋、渋谷、新宿、東京の4駅を除いて17年度末の完成を予定しているが、同社の清野智社長は「できるだけ早く設置したい」とし、施工方法を改良することで工期短縮と事業費削減の両面に取り組む考えを示した。
 すでに設置している恵比寿、目黒の2駅に加え、12年度をめどに大崎、池袋駅、13年度をめどに大塚、巣鴨、駒込、新大久保、目白、高田馬場、田町駅に設置する。
 「総事業費約500億円のうちほとんどが土木の工事費用。先行2駅で施工した結果、強度を下げずに工費をおさえる方法がないか検討を重ねた」(清野社長)。3駅目以降の基礎工事は、横けた新設の際に必要となるホーム壁側の空間を有効活用し、ケーブルルートをホーム前線路側上部に新設することにしており、工期短縮とコストダウンを図る。
JR東日本が計画しているホームドアの施工法


2011/07/06

第三京浜港北ICと首都高生麦JCTつなぐ巨大シールドトンネル

  第三京浜港北ICと首都高生麦JCTをつなぐ「横浜環状北線」の建設がちゃくちゃくと進んでいる。この工事は、世界でも最大級のシールドマシンを2基使って一気に掘り上げる大工事だ。2010年10月に発進したシールド機は5月末に鶴見川を横断した。6月末までに約1㌔を掘り進んだ。施工は大林組・奥村組・西武建設JVが担当している。トンネルの掘進は13年2月ごろ完了する見込み。
 このトンネルは、外径約12・5メートルのシールドマシンを使い、長さ約5・5㌔の長距離トンネルをつくる。上下線2本のトンネルを同時に並列掘削するという難工事だ。
 横浜環状北線は第三京浜道路港北インターチェンジ(IC)から首都高横羽線生麦ジャンクション(JCT)をつなぐ延長8・2㌔の高速道路。全体の約7割に当たる5・5㌔が地下トンネルで、両端は高架構造にして既設道路と接続する。総事業費は約3450億円。2016年度に開通する予定。
 シールド機の掘進速度は1日に約12m。東日本大震災に伴う節電対策として工事工程を見直し7、8月は掘削作業を一時中断することにした。この間に内部の設備工事などを行う。9月から再稼働するが、2機を交互に運転するなどピーク電力の抑制にも努めている。
 11年度には全線で工事が本格化する。3月に都市計画決定された横浜環状北西線と接続する港北JCTは、11年度中に工事契約する予定。今夏からは橋梁部の基礎工事なども始まる見通しだ。
建設中のシールドトンネル。人と比べるとそのスケールがわかる

2011/07/05

ブログコラム・建設業界では定番 「安全大会」ってなんだ?

安全大会の様子(記事とは関係ありません)
 7月1日から7日は、全国安全週間となっている。建設産業界では、この週間の前に「安全大会」という催しを行います。大抵は、ホテルや会館のホールを借りて協力会社の方を集め、トップ挨拶、過去一年間の安全実績の報告・優良協力業者の表彰・安全部署からの報告や安全書類の配布を行い、講演会を行って解散、というものが多いようです。
 全国安全週間は、中央労働災害防止協会(中災防)が行っているキャンペーンですが、実は昭和3年から続いている歴史のあるものです。安全大会は建設業が良く行います。その理由として、やはり労働災害が多いのです。2010年、全国で発生した死亡災害は1195人。うち建設業が365人を占めます。ちなみに製造業は211人、貨物が154人です。建設業の死亡者数365人は、毎日だれか1人が仕事中に亡くなっていることになりますね。
 ことし4月から昨日までに建設通信新聞に掲載された安全大会関連記事は、なんと344本。記事すべてが安全大会の開催記事ではありませんが、ほとんどがそうです。また中災防は秋に「全国労働安全衛生週間」、年末に「年末年始無災害運動」などのキャンペーンも張ります。そのため、1年間で建設通信新聞に掲載される安全大会関連記事は538本にも上ります。
 安全大会に出席していると、後半にコックリコックリとする人たちがちらほら。仕方ありません。いつもは外でバリバリと働いている職人さんたちをまとめている人なのですから。黙って座っていることが大変です。でも主催者側も、いつも決まった形でやるのではなく、眠い目を刮目させるような催しを取り入れてもいいのではないでしょうかと思うのです。(電子メディア局スタッフT)

業界に大きな波紋 「コンクリートが人の命を救う」と大畠国交相が発言

 『コンクリートから人へ』というスローガンを掲げていた民主党。この言葉には、当初から建設業界の批判が集中していた。しかし東日本大震災を経験してから、どうもその方向性は変わりつつあるようだ。
 大畠章宏国土交通相が1日の叙勲祝賀会会場で、驚きの発言をしたことが話題になっている。大畠大臣は壇上のあいさつで、「今回の震災では、コンクリートが人の命を救った」と前置きし、「コンクリートも人も大事であり、何よりも人の命を大事にした仕事をしたい」と訴えたのだ。
 これから本格化する被災地の復旧・復興に向けては、世界で最も災害に強い国土づくりにまい進し、新しい日本の国づくりをスタートさせたいと話した。
 松本龍復興対策担当相が就任1週間で辞任するなど、相変わらす人の入れ替わりが激しい民主党政権だが、今回の発言は建設業界にも大きな期待をさせるものだ。期待を裏切らないよう、一貫した政策が望まれる。

2011/07/04

NHKの連続テレビ小説の舞台、安曇野市が本庁舎コンペで内藤廣JVを選定

現在の本庁舎(安曇野市のHPから)
 ことし4月から放送の始まったNHKの連続テレビ小説「おひさま」の舞台となっている長野県安曇野市。同市は、新本庁舎建設基本設計業務の公募型プロポーザル・コンペを行い、内藤廣建築設計事務所・小川原設計・尾日向辰文建築設計事務所JVを最優秀者に特定した。次点は山下設計・清沢建築設計事務所・バイオ一級建築士事務所JV。今後、基本設計に着手し、2012年度の着工、15年度の竣工を目指す。
 2次審査となる公開プレゼンテーション・ヒアリングは、豊科交流学習センターきぼうの多目的ホールで6月30日に開かれた。内藤廣建築設計事務所JV、山下設計JVのほか、kwhgアーキテクツ・A&Aデザイン研究室・笠井設計・市瀬建築設計事務所JV、久米設計・フジ設計・岡江建築設計研究所+CIRCLEJV、日本設計・安曇野設計室・望月設計室JVの計5者が参加した。
 審査は古谷誠章早大創造理工学部教授を委員長とする7人の選定委員が担当した。
 本庁舎の規模は4、5階建て延べ約1万8000㎡を想定。総事業費は79億8000万円と試算している。基本設計の履行期限は11月30日。建設地は、同市豊科5609-3ほかにある豊科近代美術館と同市豊科南穂高2997ほかの豊科プール跡地を併用した敷地となる。

都心に東京ドーム面積相当の“発電所”が出現

 森ビルが、東京都港区の六本木ヒルズ地下で稼働中のコジェネシステムを公開した=写真。発電施設の全面積は約1万㎡で、東京ドームのグラウンド部分に相当する大きさだ。節電の夏を迎え、六本木ヒルズで活用している都市型発電所の重要性をアピールした。
 六本木ヒルズでは、一般のオフィスビルで使われるような非常用電源設備ではなく、独自のエネルギープラントを設けて地区内の電力約3万8000㌔ワットを発電している。またガスタービン発電時に出る排熱を熱供給施設に送り冷暖房にも利用する。
 システムの核といえる蒸気噴射型ガスタービンの製造はIHI、システム構築は新日鉄エンジニアリングが担当、運営管理を行っている六本木エネルギーサービスによると、燃料となる都市ガスの供給は東日本大震災時でも影響を受けておらず、自発的な節電で余剰電力が確保された。震災後の3月18日から4月末までに1000世帯分に相当する3000-4000㌔ワットを東京電力に提供したという。節電が本格化した7月1日からは、昼間5000㌔ワット、夜間4000㌔ワットの送電も行っている。
 このシステムは、機器費用だけで約100億円するが、IT企業や外資系企業、自治体などの信頼につながり高評価を得ている。森ビルでは「今後はガスを活用した同様のシステムを再開発施設などに積極的に導入していく」考えだ。

2011/07/01

「大キリン」を提供した中国・三一重工ってどんな会社?-3-終

同社の生コンポンプ車
 今回は、三一重工が中国から国外へと出て行く意志があるかを探ってみる。中国には、政治的に民間企業が海外へ出ることを許さない時代があったそうだ。しかし現在では国際市場を見通している。
 その際にもっとも重視するのは南半球だという。南米、アフリカ、中東はインフラ整備が遅れており、インドもインフラは中国より15年ほど遅れている。これらをバネに、これまで売上の10%程度だった海外比率を5年後に3割まで増加させたい考えだ。
 同社の生産工場ネットワークは現在、米国、ドイツ、ブラジル、インドで、インドネシアにも工場を新設する。将来は30カ国で工場、販売体制と、アフターサービスのネットワークを構築したいという。
 中国から見たら海外市場となる日本市場については、「進出することで、より良い製品をつくって技術を高めることができると信じている。日本の厳しい要求に応えることができれば、他の国でも信頼される」と技術力アップやブランド価値向上の手段と割り切る。まず得意とする生コンクリートポンプ圧送車の販売を、さらに大型機種をラインアップするクローラクレーンの投入もしていきたいという。
 最後に、同社の考え方をひとつ。「日本企業に提携の意欲があれば、われわれは歓迎する。先進国の進出方策についてはまだまだ検討の余地があるが、日本市場で製品のニーズがあるなら、市場に合わせて考えていきたい」と、提携には前向きの姿勢だ。
「大キリン」を提供した・・・ -1-へ

覆面記者座談会・july.01.2011

宮城県・女川の被災地
■二重ローンが復興の足かせに
A 政府にようやく復興対策本部が設置され本格的な復興へ向けた動きが出始めた。これは被災地や被災企業にとって大きな期待になっているのかな。
B 予算手当を復興のために手厚くするという意味では、被災地自治体、地元企業にとって大きな希望になっているのは確かだと思う。
C もう一つ。東北隣接地域の地方建設業界が復旧・復興に関連して建設市場が拡大することに対し強い関心を持っているのは事実みたいだ。現に、被災地に出張所開設という話も出ている。過去の新潟中越地震でも同様の話があった。ただ、これは大臣許可企業というより知事許可企業の動きだと思う。
D でも被災地の現状と今後想定されることを考えれば、そんな甘い話ではないと思うよ。
A 具体的には。
D 被災した各地でいま行われているのは、陸上のがれき撤去と港湾・漁港復旧のための海中がれき処理。それと腐敗した冷蔵・冷凍水産加工物の処分だ。
B いま、被災企業にとって最大の課題の一つは二重ローン問題だ。地方の地域経済を下支えする建設業など中小企業、漁業、農業者にとって、これまでの負債を抱えながら新たな事業展開するための新たな負債は抱えきれない。阪神・淡路大震災の時も、二重ローン問題は指摘されながら結局、棚ざらしになった。今回は沿岸地域500㌔にわたる各地域で二重ローン問題が発生する可能性がある。

熊谷組が有料道路事業に参入/白糸ハイランドウェイの全株式を取得

白糸ハイランドウェイの料金所
 熊谷組とガイアートT・Kが、有料道路事業への参入を決めた。熊谷組とガイアートT・Kは、今回の参入によって道路の維持管理ノウハウなどを蓄積し、今後増加が見込まれるPPP事業や道路保全の新技術開発などに役立てたい考えだ。6月30日付でジェイ・エル・ディー(東京都中央区)が保有する「白糸ハイランドウェイ」(長野県軽井沢町)の全株式をガイアートT・Kが取得、今後1、2年の間に4、5000万円を投入し、道路の修繕事業などを進める。ガイアートT・Kが保有する維持管理技術や開発中の新技術なども積極的に導入する。道路の維持管理やリニューアルに向けたデータベースの構築も進める計画だ。
 同社では「従来のように工事の請負ではなく、自らが事業主体となる」(大島プロジェクトエンジニアリング室長)といい、PPPなどに役立つノウハウの蓄積も期待している。今後、熊谷組とガイアートT・Kは連携を深めてPPP事業などに積極的に参加していく方針だ。
 観光有料道路の白糸ハイランドウェイは、道路運送法による一般自動車道路。全長10㌔で、道路途中には観光名所の「白糸の滝」などがある。運営会社である白糸ハイランドウェイの社長には中川均ガイアートT・K取締役専務執行役員が就任するほか、熊谷組から大島邦彦執行役員プロジェクトエンジニアリング室長が取締役に就く。1日から運営業務を開始し、通行量は年間30万台程度を見込む。2010年度の売り上げは約1億円、純利益は1000万円程度だった。