2011/07/01

熊谷組が有料道路事業に参入/白糸ハイランドウェイの全株式を取得

白糸ハイランドウェイの料金所
 熊谷組とガイアートT・Kが、有料道路事業への参入を決めた。熊谷組とガイアートT・Kは、今回の参入によって道路の維持管理ノウハウなどを蓄積し、今後増加が見込まれるPPP事業や道路保全の新技術開発などに役立てたい考えだ。6月30日付でジェイ・エル・ディー(東京都中央区)が保有する「白糸ハイランドウェイ」(長野県軽井沢町)の全株式をガイアートT・Kが取得、今後1、2年の間に4、5000万円を投入し、道路の修繕事業などを進める。ガイアートT・Kが保有する維持管理技術や開発中の新技術なども積極的に導入する。道路の維持管理やリニューアルに向けたデータベースの構築も進める計画だ。
 同社では「従来のように工事の請負ではなく、自らが事業主体となる」(大島プロジェクトエンジニアリング室長)といい、PPPなどに役立つノウハウの蓄積も期待している。今後、熊谷組とガイアートT・Kは連携を深めてPPP事業などに積極的に参加していく方針だ。
 観光有料道路の白糸ハイランドウェイは、道路運送法による一般自動車道路。全長10㌔で、道路途中には観光名所の「白糸の滝」などがある。運営会社である白糸ハイランドウェイの社長には中川均ガイアートT・K取締役専務執行役員が就任するほか、熊谷組から大島邦彦執行役員プロジェクトエンジニアリング室長が取締役に就く。1日から運営業務を開始し、通行量は年間30万台程度を見込む。2010年度の売り上げは約1億円、純利益は1000万円程度だった。

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