2015/12/23

【京女×鹿島】京都女子大新図書館のアイデアコンペ 最優秀は「卵型個室」の提案


 京都女子大学と鹿島は19日、京都市東山区の同大学で新図書館新築工事のアイデアコンペを開いた。新図書館1-2階のカフェに設置してほしい機能について学生がプレゼンテーションした。化粧室の設置など女学生ならではの要望が多く、松田康史工事事務所長は「大変参考になった。できるところは工事に反映していきたい」と話した。写真は最優秀賞を受賞したDグループと林忠行学長。

 同コンペは、新図書館を建設するに当たり学生の意見を反映するために4月から開始した学生参加型キャンパスプロジェクトの一環として開催した。同プロジェクトに参加する学生が5グループに分かれ、利用者の立場からそれぞれの分析に基づくカフェ(カジュアルスタディースペース)のプランを発表。卵形個室などの設置を提案したDグループ(鳥居紗和さん、福場由芽子さん、松中美佳さん)を最優秀賞に選んだ。
 同グループは、100人のアンケート結果をもとに求められている機能を整理し、5人程度が利用できる卵型個室や化粧室、健康に配慮したメニューを提供するカフェなど「何度でも来たくなる図書館」になる機能の設置を求めた。

図書館のイメージ

 そのほか、Aグループは、「アクティブで幅広い学生生活を支えるカジュアルスペース」をテーマに、和室を備えたリラックススペースの設置などを提案した。Bグループのプレゼンテーションは「映画×カフェ」をコンセプトとし、プライベート空間の確保を重視したゾーニングを提言した。Cグループは、電子端末やホワイトボードを活用して情報共有するとともに交流のきっかけとするプランを発表。Eグループは、料理教室やパーティーの開催が可能な厨房機器の設置のほか、強力なWi-Fi環境の整備を要望した。
 審査員を務めた林忠行学長は「学生たちが感じている施設の問題点を知ることができて良かった」と講評を述べた。
 新図書館の規模は、RC一部S造地下2階地上4階建て延べ8197㎡。設計は佐藤総合計画が担当した。工事は鹿島の施工でことし2月に着工し、進捗率は20%。2017年2月末の完成を目指している。
 キャンパスプロジェクトには学部・学年を超えた約60人の学生が参加しており、現場見学やセミナーなど開催している。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

0 コメント :

コメントを投稿