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建設工事の動きDigital

建設専門紙が本気でつくった工事データベース

2012/02/29

けんちくのチカラ 日本画家の千住博さん「軽井沢千住博美術館」

内覧会での千住氏 撮影:田中和人
 目の前に広がったのは、いままでに見たことがない自然の光に包まれた展示空間だった。長野県軽井沢町に昨秋オープンした「軽井沢千住博美術館」は、入り口に立った時、そんな心地良い光が木洩れ日のように差し込み、森の陽だまりに入って行くような幸せな気持ちにさせられる。日本画家・千住博さんの作品展を中心とするまったく新しいタイプの美術館だ。
 作品は、空間に置かれた壁に展示している。延べ約1500㎡の平屋で外壁はすべてガラス。円柱形をした4つの中庭もガラスでできていて、内外の境界を緩くしている。葉色を楽しむカラーリーフが植樹されている。床は地形に合わせて自然な斜面とした。千住さんは「野の中を歩いていたらたまたま千住の絵があった。そんな、自然と人間のアートが共存できる21世紀型の美術館を建築家の西沢立衛さんと考えました。中庭の木がどんどん育っていけば、建築の存在も『消える』でしょう。それが目指すところです」と語る。

西沢立衛×千住博=「軽井沢千住博美術館」 西沢氏のスタディとは?

西沢氏 撮影:Takashi Okamoto
 独立した1つの壁に1作品という「独立壁展示」、ワンルームの空間に点在するガラスで仕切った4つの中庭、外壁への全面的なガラスの採用、地形に合わせた自然な床の傾斜--。いずれも全く新しいスタイルの美術館を標榜した末の結論だった。日本画家の千住博さんは、自然の光や緑を感じる開かれた美術館にしたいとの強い思いを持っていた。それはいままでにない21世紀型の美術館でもある。

建設通信新聞のオピニオン欄“建設論評” 『設計者という主体』

 時代の持つ感覚が、社会全体のトレンドを自動的に受け入れることに無防備になることは人間の常なのか。日本人が、とりわけその傾向を強く持っているのか。今日の政財界ばかりではなく、建築界も、そのような傾向は尽きない。その多くは、これまた同様に海外からの輸入によるトレンドの受容である。そもそも建築家の職能法に始まり、建築士法の確立から職能団体の意義、そして常に変遷しつつある建築に対する職能が定義づけられている根拠となる建築家の役割と責務の相関である。

2012/02/28

「世界最大水深の防波堤」を復活へ 釜石港の湾口防波堤本格復旧が着工

東日本大震災で「世界一の防波堤」も被災した
 東日本大震災で甚大な被害を受けた釜石港湾口防波堤の本格復旧事業着工式が26日、岩手県釜石市内の同港須賀地区公共埠頭(ふとう)で開かれた。発生頻度の高い津波から港や市街地を防護するだけでなく、最大クラスの津波にも減災効果を発揮する「粘り強い構造」を採用。2015年度末の事業完了を目指す。

100年前の近代和風建築「旧清水邸書院」が現代に復活!/世田谷区と清水建設

当時の清水邸書院
 100年前に建設された近代和風建築が現代によみがえる。東京都世田谷区は、実現すれば区有形文化財としての価値がある旧清水邸書院を、ゆかりの地に近い(仮称)二子玉川公園内に復元する。建設当時に清水組(現清水建設)副社長宅離れとして建てられた経緯から、清水建設が社会貢献の一環として設計と工事を手掛けることで、復元への道筋がついた。同社と区が相互協力し、同公園事業と足並みをそろえつつことし前半に復元設計や本格的な部材調査を進め、今夏の着工、2013年春の完成を目指す。「復元後は区の歴史や文化を伝える貴重な建物として区民に親しまれるように活用していく」(保坂展人世田谷区長)考えだ。

建築の社会的インパクト 『Indian Sky Railway Bazaar』--JIA神奈川の大学卒業設計コンクール金賞

『Indian Sky Railway Bazaar』
 日本建築家協会関東甲信越支部神奈川地域会(JIA神奈川、青木恵美子代表)は25日、大学卒業設計コンクール2012の公開審査と表彰式を開いた。7大学27作品を審査委員会(審査委員長・小泉雅生小泉アトリエ代表)で審査した結果、金賞には鎌田源内(慶大)さんの『Indian Sky Railway Bazaar』を選出した。このほか銀賞、銅賞、各審査委員賞の計7作品を決定し、受賞者に表彰状を贈った。

2012/02/27

徹底解説!被災3県の工事に国が「インフレスライド条項」を適用 そのポイントは?

 東日本大震災からの復旧・復興工事が今後本格化していく中、これを担う建設企業は、震災前からの厳しい経営環境にあり、とりわけ地元建設会社は自身が被災するという状況にある。こうしたことを踏まえ、より円滑で迅速な復興に役立てるため、国土交通省は次々と建設会社向けの制度拡充・支援を打ち出した。このうち、公共工事設計労務単価引き上げに伴うインフレスライド条項の適用について、実例的試算を示しながら、ポイントを紹介する。

NEXCO東日本が、守谷SAを50億円かけて防災拠点に ヘリポートまで導入!

 東日本高速道路会社は常磐自動車道守谷サービスエリア(SA)で、防災拠点化のモデル事業を実施する。現在計画を練っている休憩施設の改築に合わせ、ヘリポートの整備や通信設備の強化、燃料備蓄量の拡大などを行う。災害時に活動展開する自衛隊や警察、消防といった関係機関のニーズを集約し、迅速な対応を総合的にサポートする。改築による休憩施設の高度化を含め、全体で50億円弱を投資。人員や物資輸送に重要な役割を果たす高速道路の所管会社として、社会に貢献していきたい考えだ。

電気設備の六興電気が、若手・学生向けに「CADシンボル」のテキスト発刊

 六興電気(本社・東京都港区、長江洋一社長)は、電気設備の図面で使われるCAD図記号(シンボル)を整理し、テキストとして発刊した=写真。3月2日からアマゾンを通じて外販する。電気設備に使うさまざまな資機材の種類と、その役割を説明し、シンボルにあわせて実際の機器・材料の写真を掲載することで、これから図面作成を始める若手技術者だけでなく、学生にも理解しやすく、使いやすいようにしている。

2012/02/26

イギリス、フランス留学で、国際建設マンになろう! 海建協が留学希望者を募集中

英国レディング大
 海外建設協会(竹中統一会長)は、教育交流の協定を締結したフランスの国立公共事業大学校と英国レディング大学校への留学希望者を募集している。会員企業の役職員が対象で、締め切りは3月16日まで。

学校と漁業施設を複合提案 大阪士会らの震災復興アイデアコンペ

fishery school
 大阪府建築士会と大阪府建築士事務所協会、日本建築家協会近畿支部(JIA近畿)、日本建築協会は、震災復興アイデアコンペ「記憶の継承」の入賞作品を発表した。一般の部では湯佐和久氏の「fishery school」など5作品、中学生以下の部では長谷川綾乃さんの「ファミリーカレンダー」など5作品を優秀賞に選んだ。「fishery school」は、漁業関連施設と学校を複合させて地域活性化につなげるという提案。

HO+KとAutoDesk Revit User Group 米国のBIMがわかる2つのイベントが3月8日に同時開催

 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の先駆者で、米国HOK事務所取締役のジェームス・ヴァンデザンデ氏が、3月8日に同時開催される2つのイベントにオンラインで参加する。
 このうち、RUG(レビット・ユーザー・グループ)が午後2時から大塚商会九州支店(福岡市)で開く「RUGQセミナー」では、ヴァンデザンデ氏、大成建設設計本部の高取昭浩氏、ペーパーレススタジオ台湾の西村月英氏が「日米台BIM議論」を繰り広げる。参加は無料、定員50人。インターネットでも配信する。問い合わせは、ペーパーレススタジオジャパン・電話050-5532-6536。

2012/02/25

メガソーラーの発電ロスをすぐに発見 住友電設の太陽電池モジュール監視システム

 住友電設は、メガソーラーの新たな監視システムを開発した。パワーコンディショナー(PCS)や連系設備だけでなく、太陽電池モジュールが直列接続されたストリング単位の監視もできるのが特長で、これにより、発電ロスの早期発見・復旧が可能になる。

iPadとデジカメで現場検査 大林組がモバイルの新活用策

現場で図面を持ち歩かずにすむ
 大林組が設備や配筋の施工検査ツールにスマートモバイルの活用を始めたのは2011年8月からだ。米アップル社のiPadとデジタルカメラを連携させた『現場検査支援システム』を開発し、これまでに両検査とも10件を超える現場に導入した。建築本部本部長室設備企画課の本吉健志課長は「全店の現場を対象に導入を呼び掛けているが、社内の反応は思った以上に良く、問い合わせも数多く寄せられている」と明かす。

建築紛争にならない住宅の設計監理 兵庫県建築設計監理協会瀬戸本淳会長が勧める1冊

 建築主の想いの具現化を担うのが建築家の役割。しかし近年、設計・監理業務が負う責任の過大認識によって、建築家が苦境に立たされることが多くなってきている。建築紛争に発展するケースも増えてきているが、法曹界においても設計・監理の業務範囲を熟知している者は少なく、技術者にとって不利益な判決が下されることも珍しくない。監理業務における工事内容の具体的な確認方法や確認のための抽出頻度は、未だ監理技術者個々の判断に委ねられたままである。

2012/02/24

ファシリティマネジメントにもスマートモバイル! グラフィソフトから独立のFM会社ヴィントコン

 グラフィソフト社のファシリティマネジメント(FM)部門から、2005年に独立したヴィントコン(本社・ハンガリー)では、今夏にもスマートモバイル対応のクラウド型支援サービス『ヘルプ・デスク・モバイル』をスタートさせる。2011年5月にリリースしたFMソフト「ArchiFM13」の日本語版の販売が順調に推移していることもあり、ハンガリーと日本で先行してサービスを始めることになった。

東京都の建設系高校生向けコンペ 東京建設業協会賞に都立蔵前工業高 安藤忠雄氏も講演

 東京建設業協会(山田恒太郎会長)は22日、新宿区のモード学園で東京都建設系高校生作品コンペティション2011の授賞式と建築家・安藤忠雄氏の記念講演会を開いた=写真。会場には450人参加し、満席。同コンペは、建設模型など7部門にわたり約150作品が応募があり、昨年12月上旬、新宿駅西口イベントコーナーで展示し、選考会を行い、東京建設業協会賞に都立蔵前工業高校建築科7人の「toride」が選ばれていた。

東京電力が福島第一原発の海洋汚染拡大防止へ 海底の土を固化土で被覆

工事の概要
 東京電力は福島第一原子力発電所事故に伴う海洋汚染の拡大防止策として、海底土の被覆工事を実施する。1-6号機の取水路前面エリアの海底土を固化土で覆う。施工は五洋建設・東亜建設工業JVが担当する。

2012/02/23

木造3階建て校舎実現へ「大火災実験」 国総研らが準耐火見直しで検証


激しく燃える実大校舎

 国土交通省国土技術政策総合研究所や建築研究所など産官学で構成する研究チームが22日、茨城県つくば市の国土技術政策総合研究所内で木造学校校舎の実大火災実験(予備実験)を実施した。今回の実験で得られた基礎的な知見をもとに、2012年度には準耐火建築物としての基準化を想定した仕様の試験体で、再度、実大火災実験を実施する予定だ。

「音が見える音カメラ」を音楽の実技指導に 熊谷組と信州大学が3年間共同研究

音カメラで発声の状況が見える
 熊谷組などが開発した「音カメラ」を、音楽の実技指導に活用する試みが始まった。音カメラは、音の発生状況などを映像に変換して可視化する装置。テレビ放送を通じてこの装置の存在を知った信州大学教育学部の准教授が同社に話を持ちかけ、両者で共同研究を進めることになった。
 音カメラは、センサーで音の到達方向や大きさ、周波数などを感知し、パソコン画面上に円のドットで表示する。円の表示位置が音の到達方向を表し、円の大きさは音量の大小、周波数は色分けして表示する仕組みだ。改良を重ねて装置を小型化し、撮影中の動画上にリアルタイムで表示できるようにした。

国内最大級!20万平方㍍の免震ビル着工 NTT都市開発らの芝浦水再生C上部施設

 NTT都市開発と大成建設、ヒューリック、東京都市開発は、(仮称)芝浦水再生センター再構築に伴う上部利用事業新築工事に22日着工した。東京都下水道局が計画する同センター再構築の一環として、雨天時貯留施設の上部空間に延べ20万㎡超規模の業務・商業系ビルを合築する。設計はNTTファシリティーズ、NTT都市開発、大成建設、日本水工設計が担当。施工は大成建設で、2015年2月末の竣工を予定している。

2012/02/22

日建設計に“ボランティア部”が誕生 組織事務所のリソース生かした有志の活動

部活メンバーのかたがた
 自分たちにしかできない被災地支援を--。東日本大震災の発生から1年を前に、日建設計の「ボランティア部」の活動が広がりをみせている。震災直後から、若手社員が被災地に対して何かできないかと考え、何度も現地に足を運び地域とのつながりを深めてきた。最初はとまどいもあったが、試行錯誤する中で復興に向けて役に立つアイデアが生まれ、ほかの被災地からも注目され始めた。日常業務とは切り離された活動だが、被災地との絆を原動力に、長期にわたって続けられる支援を目指す。

「100年前の東京駅は、こんな姿だった!」 東京駅の丸の内駅舎復原、ファサードが見え始める

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が進める「東京駅丸の内駅舎保存・復原工事」が終盤に差し掛かっている。現場では周囲のカバーが一部取り除かれ、100年近く前の風格ある建物が姿を現し始めた。
 赤レンガを多用した荘厳な外観で、ドーム内部には精巧なレリーフや彫刻も散りばめられる。創建当時の設計者、辰野金吾の遺志を汲みながら、鹿島・清水建設・鉄建JVが施工に当たる。首都東京の“顔”は10月にグランドオープンを迎える予定だ。

『東京駅―赤レンガの丸の内駅舎 佐々木直樹写真集』 AmazonLink

多摩川の六郷用水路跡、浦安の舞浜戸建て住宅地がモデル ソーラータウンデザインコンペ最優秀

「Solar Cross Community」
 ソーラーエネルギー利用推進フォーラムは20日、東京都港区の建築会館で、ソーラータウンデザインコンペの公開審査会と表彰式を開いた。最優秀賞は、日本設計のグループの「Solar Cross Community」と御手洗僚子氏の「蔦のトンネル」に決まった。「Solar Cross Community」は、太陽光とコミュニティを多摩川沿いの六郷用水路跡の敷地に創出する提案をした。また「蔦のトンネル」は、震災で液状化被害が顕著だった浦安市舞浜の戸建て住宅街を、インフラで結びつける提案だった。

2012/02/21

大林組が長さ10万㌔の宇宙エレベーター建設構想を発表

 大林組は、地球と宇宙をつなぐ10万㌔mのタワー「宇宙エレベーター」建設構想を公表した。人や物資を経済的かつ大量に搬送するため、ロケットの代わりに建設、カーボンナノチューブ(CNT)製のケーブルで地球側のアース・ポートと9万6000㌔m先のカウンターウエイトを結ぶ壮大な構想だ。建設のポイントなどをまとめ、2050年の供用開始までの工程も示した。日大の青木義男教授が監修した。同社の広報誌『季刊大林』53号で発表した。

10万円を切る3D設計プレゼンソフト。メガソフトが4万点のデータとともにクラウド進出

iPadに映し出されるプレゼンテーションはリアルさを追求した
 販売価格10万円を切る実務者向け3次元プレゼンテーションソフトとして支持を得ているメガソフト(大阪市)の「デザイナーPRO」シリーズ。主力の3Dマイホームに加え、オフィスとインテリアの全3種類で構成されている。手軽に3次元のレイアウトができるため、工務店などでは営業担当のユーザーも多い。
 ソフトにはメーカー約40社から提供を受け、1万点もの商品の3次元データが収録されている。インターネット上にはさらに3万点もの商品データがラインアップされ、自らのレイアウト図面に実際の商品を配置できる。薄型テレビのようにデータを提供してもらえない家電や照明器具なども、自社でモデル化して提供している。

「BIMで設計と教育は変われるのか!」建築学会が大阪でシンポジウム

 日本建築学会は17日、大阪市の大阪大学中之島センターでシンポジウム2012「BIMで設計、教育は変わるのか?-BIMとインターネットを活用した設計コンペからみえたこと-」を開いた=写真。ゼネコンや設計事務所、大学の教員・学生が集い、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用提案を紹介したほか、普及への課題などを話し合った=写真。

2012/02/20

アーチや欄干の精巧さが話題に。高校生橋梁模型コンテストの最優秀作品

 高校生「橋梁模型」作品発表会実行委員会は16日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで審査会を開き、『納屋橋』=写真=で最優秀賞に選ばれた青森県立尾上総合高校の生徒ら、入賞10作品の製作者を表彰した。
 最優秀賞の『納屋橋』は名古屋市中村区の堀川に架けられた実在の橋で、モデルとなった現橋は中央部にテラスを持つ青銅鋳鉄の欄干が特徴のアーチ橋として81年に架設された。製作者は尾上総合高校3年の福士雄太君、小野槙悟君、高杉和宏君の3人。アーチ部分や特徴的な欄干の製作に多くの時間を費やし、苦労したという。樋渡委員長は「忠実に再現されており、アーチや欄干の精巧さに感心した。丁寧に作られた優美な作品」と称賛した。

「吊り戸棚がここに欲しい」住宅設計、施主の要望にすぐ対応。福井コンピュータの「TREND Net 計算倶楽部」

 福井コンピュータの提供するアプリケーション『TREND Net 計算倶楽部』は、住宅設計向けの簡易なシミュレーションサービスだ。開発のきっかけは、同社の主力建築CAD「ARCHITREND(アーキトレンド)Z」のユーザーを対象としたセミナーだった。講師役の戸田知治氏(戸田設計代表)が自前の計算ツールを紹介した際に聴講者の反応を見て、建築事業推進室の塩尾知仁室長が「これは、ぜひ商品化したい」と思い立った。

仙台空港を東北全体のハブ空港に!LCC、貨物航空誘致へ

 仙台空港の民営化について検討している官民の研究組織「仙台空港等と公共施設等運営権研究会」(山内隆弘一橋大大学院教授)は、仙台空港にハブ機能を持たせる構想をまとめた。東アジアの主要都市や米国と仙台空港とを直行便で結んでハブ化するほか、貨物については空路に加え海路や陸路も活用して大型ターミナルとして機能させる。

2012/02/17

記者座談会・第3四半期 ゼネコンは利益に不安材

A 主要ゼネコンの第3四半期決算が出そろったね。
B 東日本大震災の復旧・復興関連工事の影響もあって、全体的に受注は上向いている。単体受注高は25社中、16社が前年同期実績を上回った。ただ、全体の水準としては高いとは言えない。大きく落ち込んだ昨年からの反動という見方もできる。

BIMデータ15分の1に/ラティス・テクノロジーのiXVL View


ラティス・テクノロジー(東京都千代田区)が2011年10月にリリースしたスマートモバイル対応のビューワソフト『iXVL View』は、独自開発のファイル形式「XVL」に変換された3次元モデルを自由に閲覧できる。鳥谷浩志社長は「製造業で7割近くの普及率を誇るXVL形式の利点を、ぜひ建設業界にも知ってほしい」と期待を込める。
製造業では、大手企業を中心に2000年ごろから3次元設計を導入する動きが高まったものの、データ容量の増大に対応せざるを得ない課題も抱えていた。企画から設計、製造まで一気通貫の生産サイクルに3次元データを循環させるには共通のファイル形式が求められ、さらにデータの軽量化も急務だった。

2年でGDP1.5%アップ/日建連が復旧・復興関連建設投資の経済効果を試算



日本建設業連合会が復旧・復興関連の建設投資が及ぼす経済効果を試算した結果、2011、12年度の2年間で名目国内総生産(GDP)を10年度に比べて1.5%引き上げることが分かった。東日本大震災の復旧・復興だけでなく、GDPギャップの解消にも寄与することから、日建連では、この建設投資を生かし、デフレ経済から脱却するための施策を集中的に実施するよう関係各方面に働き掛けていく。

2012/02/16

3D図面データから現場で墨出し TSで墨出し位置をレーザー照射。新菱冷熱

TSがレーザー照射で、墨出し位置を教える
 新菱冷熱工業は1年前から、現場での墨出し作業にスマートモバイルの活用を始めた。設備機器類が干渉しないように図面には厳密な設置場所が決められており、特に大規模工事では墨出しのポイントが多く、量に比例してミスも起こりやすい。中央研究所の酒本晋太郎主査は「作業員1人でも確実に墨出しが行えるツールとして、スマートモバイルの活用に行き着いた」と明かす。

ラスベガス・サンズが、複合リゾートで日本進出表明!東京、大阪で最大9120億投資

ラスベガスのサンズ
 カジノを含む複合リゾートをグローバル展開している米ラスベガス・サンズ(LVS)のシェルドン・G・アデルソン会長は、「60億ドルから120億ドル(約4560億円から約9120億円)規模の複合リゾートの建設候補地として、現在のところ東京と大阪を考えている」と日本進出構想を披露した。日本で現在、超党派国会議員約150人からなる国際観光産業振興議員連盟(IR議連)が、特定複合観光施設区域整備推進法案の検討に入っていることを受け、表明した。

JIA建築大賞の「ホキ美術館」 日建設計の方々にインタビューしました

ホキ美術館 撮影:野田東徳(雁光舎)
 日本建築家協会(JIA)の2011年度日本建築大賞に「ホキ美術館」(千葉市緑区)が選ばれた。5日の公開審査では「建築で絵画をうまく包み込んでいる」(審査委員・三宅理一藤女子大教授)などの評価を得ての大賞受賞だ。設計を担当した日建設計の山梨知彦執行役員(設計担当)、中本太郎設計部門設計部長と設計部門設計部の鈴木隆氏、矢野雅規氏にインタビューした。

2012/02/15

大林組が現場にBIMをフル投入したプロジェクト「青山大林ビル」

構造の3Dモデルで施工時の整合確認を設計段階でできる
 5年以内に設計施工案件の8割でBIMの導入を目標にしている大林組。東京都港区に建設中の「(仮称)青山大林ビル」では、設計から施工まで一気通貫で3次元モデルデータを活用する初の試みに挑んでいる。建築、構造、設備を統合モデル化した3次元デジタル総合図は施工検証にフル活用。森田康夫所長は「1つのデータを共有し合うことで、現場が1つになれている」と実感している。

「東洋一のチーズ工場」が起工、雪印メグミルクが阿見町の乳製品統合新工場

 雪印メグミルクが茨城県阿見町に計画している乳製品統合工場建設工事の起工式が14日、現地で開かれた。「乳製品の生産工場では東洋一の規模」(同社広報部)となる次世代型食品工場が2014年度下期には誕生する。設計施工は戸田建設が担当。準備工事を経て3月に着工し、14年度上期の一部ライン稼働、同年度下期の全ライン稼働を目指す。

iPhone/iPad/androidでDWGデータを編集・共有 オートデスク「AutoCAD WS」

 オートデスクが提供する『AutoCAD WS』は、同社標準ファイル形式であるDWGの図面データを、スマートモバイルから自由に閲覧、編集、共有できる。インターネットを介して専用サーバーに保管された図面データにアクセスするクラウド型のモバイルアプリケーションだ。

2012/02/14

被災地の防災プランにBoeingの軍用防衛技術!構造計画とBoeingが業務提携

提携を発表した構造計画研究所の服部社長(左)と
ボーイング社のアーミントン日本担当副社長(中央)ら
 航空機メーカー、ボーイングの軍用モデリング・シミュレーション技術を、地方自治体などの防災アクションプランへ展開する取り組みが始まった。構造計画研究所とボーイング社の防衛・宇宙・安全保障(BDS)部門(事務所・東京都千代田区、)は10日、戦略的業務提携を発表した。

357号など臨海部の渋滞解消の切り札になるか?東京ゲートブリッジが開通

 国土交通省関東地方整備局と東京都は11日、東京港の国際競争力強化に向け建設を進めてきた東京港臨海道路「東京ゲートブリッジ」の開通式を現地で行った。2匹の恐竜が向き合うようなシンボリックなデザインは、東アジア諸港と激しい競争環境にある東京港の新たなランドマークとして、その発展を下支えすることが期待される。

BIMのスペシャリスト4人が集結。講演で活用を訴える

 BIM関係の催しによく招かれる4人のスピーカーが、日本ファシリティマネジメント協会(JFMA)の「JFMA FORUM2012」の講演に集結した。講演したのは、IAI日本の山下純一代表理事、日建設計の山梨知彦執行役員設計担当プリンシパル、国土交通省官庁営繕部の小黒賢一整備課施設評価室長、安井建築設計事務所の村松弘治執行役員東京事務所副所長設計部長の4人だ。

2012/02/13

被災地の高台移転で埋蔵文化財の扱いが課題に!文化庁は発掘調査に全力

 歴史か現実か--。東日本大震災からの復興に向けた宅地移転や基盤整備を前に、埋蔵文化財をどう扱うかという課題が浮上している。被災地に限ったことではないが、貴重な文化財は後世に残していくのが原則。しかし、仮に住宅地の移転候補地で重要な遺跡が見つかった場合には、計画の見直しを迫られ、速やかな復興の足かせにもなりかねない。文化庁は2012年度、今後膨大な開発行為が予定される被災地に人員を集中投入し、埋蔵文化財の緊急発掘調査に乗り出す。

道の駅→空の駅→そして今回は、都内に初の「川の駅」が登場 水陸両用バスも運行


川の駅の完成予想
  東京都江東区は、「水陸両用バス」の運行施設を持った「川の駅」を都内で初めて整備する。概略設計を基に現在、河川管理者の都建設局と設計協議を進めており、5月ごろから詳細設計に入る見通し。順次、アクセス道路や多目的スロープの工事を実施し、早ければ今秋にも供用開始する予定だ。2012年度予算案には工事費などとして、1億9797万円を計上した。

経産省が放射能汚染砕石問題受け、線量基準設定へ

 経済産業省は、放射性物質に汚染された砕石や砂利の出荷基準を検討する専門検討会の初会合を15日に開くことにした。原発事故の放射性物質に汚染されたとみられる福島県浪江町の砕石がマンション建設工事などに使われていた問題を受けて線量基準を設けるのが目的だ。委員会では、事業者のヒアリングを行い、今月末ごろ基準案を作成する。一般に意見を募った上で3月中旬にも基準を策定し、直ちに関係機関に通知して適用を始める方針だ。

2012/02/10

たまったポイントは有給に交換!?前田建設の社内エコポイント制度

ポイントで交換できるドングリストラップ
 前田建設は、社員とその家族の節電を後押しする社内キャンペーンを展開している。同社は、独自の社内エコポイント制度「Me-pon(前田版エコポイント)」を展開中だ。キャンペーン中は節電量が高かった社員世帯にボーナスポイントを与える。たまったポイントは、食品やエコグッズのほか、有給休暇などとも交換できる。

温泉使った「バイナリー発電」で、福島の復興再生を支援 JFEエンジ

 JFEエンジニアリングが、温泉発電で被災地の復興・再生を支援している。湯遊つちゆ温泉協同組合(福島市、渡邉久理事長)、宝輪プラント工業(盛岡市、浦川浩二社長)と共同で、「温泉バイナリー発電」の事業化に向けた調査業務に着手した。

「復興特区」第1号、宮城と岩手県に認定 法人税免除と医師配置基準緩和

 政府の東日本大震災復興対策本部は、被災地に規制緩和や税制上の特例措置を認めて復興を後押しする復興特区の第1号として、宮城県が申請した「民間投資促進特区」と岩手県の「保健・医療・福祉特区」を認定したと発表した。同日、各県の現地対策本部で認定書を交付した。

2012/02/09

グラフィソフトのiPad、iPhone専用アプリ「BIMx」とは?重力要素を持つウオークスルーソフト

 建築意匠系のBIMソフト『ArchiCAD』を提供するCADベンダーのグラフィソフト(本社・ハンガリー)に、多くのユーザーから「図面データを外に持ち歩きたい」という要望が殺到している。 加えて世間にスマートモバイルが普及、新システム『BIMx』を開発し、昨年9月に米アップル社iPad、iPhone専用アプリケーションとして提供を始めた。グラフィソフトジャパン(東京都港区)の飯田貴プロダクトマーケティングマネージャーは「BIMxはVBの進化版と受け止めてもらいたい。より手軽にBIMの体験が可能になった」と説明する。