画像は外務省・海外安全ホームページより
A バングラデシュの首都ダッカで武装集団が飲食店を襲撃し、JICA(国際協力機構)プロジェクトに携わっていた建設コンサルタントに勤める日本人7人が死亡するという痛ましい事件が起きた。凶行に強い怒りを覚えるとともに、ご冥福をお祈りしたい。事件を受けて、コンサルの海外での安全管理体制に変化は。
B 八千代エンジニヤリングは、海外危機管理マニュアルを整備・運用しているが、海外の安全管理は、国や地域によって一様ではないため、現地安全情報を大使館やJICA、セキュリティーアシスタントサービスなどから入手・共有する体制づくりを進めている。今後は、「現地情報入手の強化とともに、入手した現地安全情報に基づく安全管理行動が現地できちんと実施されていることの確認を強化する」としている。
C 長大は、派遣者の連絡先・訪問先の明確化、外務省海外安全情報の危険地域(レベル2以上)への渡航・立ち入りの原則禁止、目抜き通りの歩行、繁華街、外国人集中地区での滞在の抑制など、7項目の安全対策を実施するように海外事業本部長通達を出し、社員に注意喚起した。「引き続き、外務省、JICAなどの安全に関する情報収集と社員への伝達を迅速に行い、海外案件に従事する社員の安全を確保していく」方針だ。
B 日本の建設コンサルが海外展開へ大きく舵(かじ)を切る中で、事件の与えた影響は計り知れない。海外事業に従事する社員の安全対策について、改めて検討することが求められている。
C 今回のテロは、今後海外展開に注力すべきかどうかを検討していた企業判断にも大きな影響を与えるのは確かだ。具体的には、バングラデシュ向けのODA(政府開発援助)工事を視野に海外工事に応札すべきかどうかを検討している企業もあった。
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