2016/07/17

【安藤忠雄】想像力で見る「頭大仏」 北海道・真駒内滝野霊園がオープン


 札幌市南区で建設を進めていた「真駒内滝野霊園頭大仏」が15日オープンする(一般オープンは17日)。安藤忠雄氏(東大名誉教授、安藤忠雄建築研究所)が設計を手掛け、墓地のシンボルとなっている高さ13.5mの石造の大仏の周りが15万株のラベンダーで覆われる。外部からは大仏の頭だけしか見えなくなるため、「頭大仏」と名付けられた。撮影:小川重雄

 滝野霊園は、「ふる里公苑」(高橋敏彦理事長)が管理運営し、総面積180haの公園墓地。安藤氏は、精神性のある場所としてランドスケープを含め整備し、大仏をラベンダーの丘で覆い、大仏回廊として直径が底部で27m、上部で13.7mの円錐台で囲み、頭部だけを外部に見せる。精神性を高めるため、約135mの長いアプローチ(参道)をつくり、16.2×61.2mの「水庭」を通り、さらに長さ約38mのトンネル通路に入る。天井はRC打ち放し折板構造となっている。

撮影:小川重雄

 安藤氏は「頭大仏は全体が見えないため、見えないことによって想像力で見ることになる。北海道の美しい自然の中に感性があり、それが新しい創造力を生む。感動は大きな力、生きる力になる」と話す。
〈設計〉安藤忠雄建築研究所
〈施工〉オータカ建設
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

0 コメント :

コメントを投稿