2012/01/16

地盤かさ上げに津波堆積土を再生/新日鉄と新日鉄エンジ

 新日本製鉄、新日鉄エンジニアリングは、東日本大震災の津波で陸上に大量に打ち上げられ堆積した津波堆積土を改質して地盤かさ上げ材として再生することに成功した。実際に、国土交通省の仙台港岸壁災害復旧工事の路床材として試験活用した。
 2011年9月に仙台市宮城野区で改質試験を実施、この試験で改質した津波堆積土140tが試験活用されている=写真。
 がれきなどが混ざった軟弱な泥土である津波堆積土に製鉄工程の副産物である鉄鋼スラグからなる『カルシア改質材』を加え、「ツイスター工法」でかくはん混合し、がれきを取り除きながら建設資材として十分な強度を持つ良質な土に再生した。
 改質した津波堆積土は、港湾設備の埋戻材料や海岸堤防や道路の盛土材料等に広く有効利用が可能だという。新日鉄グループは、今回の災害復旧工事での活用を機に、国や自治体へ復興資材としての活用を広く働き掛ける考えだ。

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