東日本高速道路が、埼玉県羽生市の東北自動車道(上り線)・羽生パーキングエリア(PA)で整備を進めていたテーマ型エリア「鬼平江戸処(おにへい えどどころ)」が19日に開業する。作家・池波正太郎の代表作『鬼平犯科帳』の世界感を建物の外観、内装から小物に至るまで取り込み、江戸の空気感あふれる空間を創出している。
鬼平江戸処は、S造平屋建て約1000㎡。外観は、小説に出てくる盗賊に押し入られた足袋問屋「大野屋」などの大店を再現し、「エージング」による柱の刀傷、雨水の染み、壁に生えた苔を施している。前面を日本橋大通りに見立てて「日本橋の擬宝珠柱」も復元している。建物内は、鬼平こと長谷川平蔵が闊歩(かっぽ)した本所深川、両国広小路を表現し、食事処(フードコート)には小説に登場する軍鶏料理屋「五鉄」のモデルとなった老舗「玉ひで」や“元祖くず餅の店"として知られる「船橋屋」がPA初出店。小説の世界観と池波正太郎の食文化の融合にも出会える。
建物から小物類までを民俗学者の神崎宣武氏が監修、アートディレクターの相羽高徳氏がデザインを手掛け、設計と設計監理は乃村工藝社、施工は田中建設(福井県越前市)が担当した。事業費は約10億円。年間300万人の利用を見込む。
同社のテーマ型PAは、関越自動車道「寄居 星の王子さまPA」に次いで2件目。
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