2013/12/26

【新潟】防災・減災プロジェクト2014のシンボルマークが決定

北陸地方整備局や新潟県内の自治体などで構成する「防災・減災新潟プロジェクト2014」統一キャンペーン実行委員会は、今後の活動を支えるシンボルマークとキャッチフレーズを決めた。
 シンボルマークの制作者は新潟県長岡市の長谷部光さん。中越大地震の経験から「防災・減災の大切さを感じた」とし、「災害時に使用する防災ずきんと新潟県の県鳥であるトキを組み合わせ、今回のプロジェクトを表現した」とコンセプトを説明。その上で「見た人が防災・減災を少しでも感じ、まちづくりの貢献に役立てればと思います」と話している。

 一方、キャッチフレーズは「教訓を伝えて活かすまちづくり」。制作者の鈴木緑さん(静岡県湖西市)は、「災害で亡くなった多くの方々の犠牲を絶対に無駄にはできません。次に災害が起きた時は被害を最小限にとどめ、その教訓を次の世代に伝えなければなりません。それが私たちの役割だと感じています」と作品への思いを語っている。このほか、優秀作品として、それぞれ2作品を選んでいる。応募件数はシンボルマークが127件、キャッチフレーズが749件だった。
 同キャンペーンでは、新潟地震や新潟焼山火山災害、中越大地震、7.13水害が14年に節目を迎えるのに合わせて、自然災害で得られた教訓を風化させることなく後世へと語り継ぎ、防災・減災に対する意識を喚起させる活動を展開していく。事業計画は作成中で、まとまり次第公表する方針だ。14年1月1日には専用のホームページを開設する。
 構成機関は次のとおり。
 ▽北陸地方整備局▽新潟県▽新潟市▽長岡市▽三条市▽柏崎市▽小千谷市▽十日町市▽見附市▽糸魚川市▽魚沼市▽南魚沼市▽中越防災安全推進機構▽新潟日報社。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

1 件のコメント :

  1.  2014年は、世界・日本にとって、日清・日露戦争、第一次世界大戦勃発からそれぞれ120年、110年、100年の節目にあたり、70年前は第二次世界大戦の真っただ中であり、多くの犠牲が伴った苦しい出来事だ。
     また、新潟にとっても今年は、新潟地震から50年、新潟県中越地震から10年の節目にあたる。
     さらには、北陸新幹線開業まであとわずか1年余り、新潟県中越以北にとっては2014年問題として以前からその打開に向けた議論が行われてきたが、上越新幹線の枝線化や中越以北の経済の停滞などには、有効な打開策が未だに打ち出せていない。
     そんな中で、下記文章を作成し、減災・防災の一案として知っていただけたら、大変幸いです。

    タイトル
    「首都圏空港の発着枠拡大は危険! 上越新幹線の新潟空港延伸で首都圏空域の過密化緩和とリスク分散を!」

    本文
     2回目の東京五輪開催が昨年秋に決まり、インフラ整備や経済効果、キャンプ誘致などの話題が多い中、東京の交通インフラの整備に注目・関心が集まっている。
     羽田・成田両空港の年間発着回数は現在68万回、2014年度中には両空港合わせて75万回に増える予定だ。しかし、増え続ける観光客、五輪選手団や観客の来日に、首都圏の現空港の運用の工夫だけでは発着枠が足りず、国は巨額な事業費の羽田空港拡張などを検討している。高いコストや五輪開催までの工期の短さなどで実現は難しいとの見方がある。たとえ羽田空港を拡張しても東京周辺空域の過密状態は解消できず、航空機事故が懸念される。
     東京五輪開催までの”実現可能”な航空機発着数拡大を真剣に考えるなら、新潟空港と上越新幹線の活用はどうだろうか。上越新幹線の新潟空港延伸が衆議院予算委員会と新潟県議会本会議で取上げられた平成3年以降、新潟では議論・研究が続いている。上越新幹線回送線を活用すれば、新潟空港までの残り5km区間と空港駅の建設により、東京駅-新潟空港間約100分の直通運転が実現できる。
     上越新幹線延伸による東京駅と新潟空港直結の利点は何か。
     費用面では、平山前新潟県知事の議会答弁によれば、延伸事業費は410億円。一方、羽田空港拡張は一部の研究機関によると5千億円という試算がある。ちなみに地下鉄1km当たりの建設費は200億円前後というから、延伸費用のほうが事業費がはるかに少なく済む。利便性から見ると、羽田-東京駅間の所要時間は約30分だが、外国人や体の不自由な方、高齢者などには乗り換えがネックとなる。成田は乗り換えなしで1時間。上越新幹線を延伸した場合の新潟空港は乗り換えなしの約100分、両空港より規模が大きくないので、空港内で迷うこともなく、空港構内と空港駅との移動も容易である。
     実際に、羽田・成田両空港を利用したことがあるが、羽田は乗り換えに大変な不安があり、空港内・ターミナル間の移動も少し迷ってしまった。成田は空港内が非常に広く、空港内・搭乗口への移動だけで相当の時間がかかった。空港内の移動が少なく、迷いにくく、新幹線直結の新潟空港を推進し、多くの人たちに利用してもらいたい。
     何より、私が最も強調したいのが「危機管理」の視点であり、羽田空港再拡張や首都圏第三空港建設、横田基地活用でない、首都圏以外の空港活用を主張する最大の理由だ。東京駅と新潟空港の直結は、平常時の首都圏の空港の混雑緩和と安全な発着・運航に寄与するだけでなく、天候不順や事故、巨大地震や津波、富士山噴火などによる首都圏の空港閉鎖の際には代替機能を担い、首都圏や国全体を力強く支える。
     東日本大震災では、羽田・成田空港行きの航空機86機が新千歳から那覇まで全国に行き先を変えて着陸した。当時仮に新幹線直結の新潟空港に着陸していたら、乗客への影響・負担は減っただろう。また、地震発生後に新潟空港発の臨時便が運航され、各地から集まった外国人5千人が出国した例もある。新潟は首都圏から行きやすく、新潟空港の発着枠には十分余裕があるため、臨時便もすぐに受け入れられる。万が一に備え、上越新幹線が新潟空港まで延びれば、首都圏の第三空港として新潟空港は大きな力を発揮できる。東海道新幹線不通は、首都圏・太平洋側災害時に大いに可能性があり、先日も沿線の火災だけで、東西の交通に非常な大きな影響を及ぼした。
     首都直下地震発生時、仮に新幹線が東京発着でなくても、大宮もしくは高崎発着であっても、上越新幹線の新潟空港乗り入れは非常に有効である。成田は数日内に動き出すだろう。羽田は一部液状化で滑走路が使用不可の可能性がある。茨城空港では大量移動が難しい。もちろん、大災害時にはすべての残った機能を使用しなければならない。
     大宮まで政府の強力な指揮により、道路規制・バス・鉄道などの移動路確保を行えば、大宮からは東北、北陸新幹線で各地へ避難できるほか、上越新幹線で新潟空港へ直行できれば、羽田・成田の失った機能の一部を代替し、東日本大震災のように外国人を新潟から大量に安全に出国させることもできる。
     首都圏や太平洋側の過度なインフラ整備と機能集中は、大災害時、国の存亡に関わる。昨年末に「首都直下地震被害想定」と「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率」が公表された。太平洋側の地震発生の確率の高さが目立つ。また、桜島の大噴火のシミュレーションと、降灰の影響は風向きなどの条件により異なるが、太平洋側主要空港に一帯に影響を及ぼす推測もある。このような時、首都圏空港の補完・代替として新潟空港と首都圏を新幹線で結ぶことが重要になってくる。多くの被害発生の確率、被害予測、歴史がある中で、首都圏のインフラ整備にこだわる必要はあるのか。羽田・成田の代替として、首都圏第三空港として、上越新幹線を400億円余りでつないだ新潟空港の利用は、きっと危機管理の面で将来大きな救援機能・バックアップ機能を果たすものと信じている。
     太平洋側と同時地震の確率の少ない日本海側の物流・交通網整備、太平洋側と日本海側を結ぶ列島横断軸の強化、地方への機能移転によるリスク分散は喫緊の課題である。物流・交通網の分断は、人の避難・救援、物資の輸送にも支障をきたす。危機管理も視野に入れ、国には安全な航空機発着を柔軟で戦略的に考え、上越新幹線の新潟空港延伸も一案に入れてぜひ検討してもらいたい。
     また、新潟県や上越新幹線沿線自治体、経済団体も国やJR東日本にお願いするだけでなく、具体的な動きを協力して全国に示していかないと、今を逃しては、上越新幹線の新潟空港乗り入れは今後ずっと「絵に描いた餅」に終わってしまう。
     新潟地域の発展だけでなく、日本全体を強く下支えする「上越新幹線の新潟空港延伸」を東京五輪前に実現することが、経済にも、危機管理にも非常に有効であり、東京五輪の人のスムーズな移動と、二階建て新幹線と空港の珍しさに、東京五輪に華を添えるものと考える。


    「上越新幹線の新潟空港延伸と羽越本線高速化および新潟東港臨海鉄道全線復活の早期鉄道整備の必要性について」独自ホームページ

    http://www12.plala.or.jp/fukuchan/main.html

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