コマツは、同社のICT(情報通信技術)建機の主力機種、セミオート3次元マシンコントロール(3D-MC)バックホウ「PC200i」に、ステレオカメラを取り付け、施工現場の写真測量ができるシステムを開発した。自社のICT建機だけでなく、他社の建機や人が掘った場所の土量まで、1台のバックホウで写真測量できる。システムは、情報化施工機器以外の施工情報までリアルタイム把握できるため、施工現場全体を3次元データ化できるという。
同社は、現場管理のためのクラウドシステム「KomConnect」を、9月から運用開始している。クラウドは、ドローン写真測量からの情報などを受け取り、現場の盛土量、切土量を把握して、必要な重機、ダンプトラック数や工程管理ができる。しかしコマツ製の建機でなければデータを送信できないため、他社製建機の進捗管理や人力で施工した場所の土量などを把握するための手段として、同社の3D-MCバックホウにステレオカメラを搭載することにした。
カメラは、キャビン上部に設置されており、オペレーターが右手の撮影ボタンを押して、測量したい場所を撮影する。撮影されたデータは、インターネットを通じてクラウドに送信され、写真測量によって3次元の点群データに変換する。
点群データは、建機のGNSS(全地球測位システム)位置情報とリンクしており、クラウド上でリアルタイムに施工場所と土量などが計算できる。結果は現場管理システムに送られ、現場職員はタブレットやスマートフォンで現場情報を管理できるため、サイト全体を3次元データで出来高や進捗を管理できることになる。
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