アジア航測の赤色立体地図をプリントした風呂敷が=写真、岐阜県下呂市と高山市の火山周辺地域の小中学校で行っている防災訓練で使用されている。火山の周辺地域を赤色立体地図でプリントした風呂敷を生徒に1枚ずつ配布し、自分が住んでいる地域が火山とどのように関係し、共存しているかを考えてもらうことが狙いだ。
赤色立体地図は、線も記号も光影も使わず、地形が1枚の地図で立体的に見える表現技法。等高線図では表現できない線と線の間の情報も可視化でき、すべての地形データを見ることができる。陰影図と違って、どの方向から見ても目の錯覚による凹凸反転は生じず、一定方向が影で覆われてしまうこともない。色は急傾斜ほど赤く、尾根ほど白っぽく、谷ほど黒っぽく表現される。同社総合研究所技師長の千葉達朗氏が発明した。
火山防災訓練は、10月1日から11月17日にかけて、両市の4小中学校で実施している。火山が噴火した場合を想定した避難訓練の後、県職員が講師を務め、火山防災を学ぶ講習で風呂敷を教材として活用している。同県には焼岳、アカンダナ山、乗鞍岳、御嶽山、白山の5つの火山がある。
県は「紙の地図と違い風呂敷は長持ちし、赤色立体地図は分かりやすい」とし、「火山や身近にある山をもっと知ってほしい」(防災課)と話している。
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