2013/01/06

【現場の逸品】活断層がずれても通水確保 JFEエンジの「断層用水道鋼管」

鋼管のイメージ
神戸市の大容量送水管整備事業で、「断層用水道鋼管」が日本で初めて採用される。JFEエンジニアリングが開発したもので、活断層のずれに抵抗するように、断層変異を吸収できる山形部を設けた水道管だ。地震時にも亀裂や漏水を引き起こすことなく、通水機能を確保できる。
 同社は、2011年10月に断層用鋼管の曲げ性能を公開実験し、関係官庁や水道事業体などから高い評価を得たという。ことし9月には日本水道鋼管協会(WSP)の製品規格にも制定された。
 同市では阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、既設送水トンネルのバックアップ機能として送水管の二重化を事業化。敷設ルートには活断層が存在するため、その対策として断層用水道鋼管の採用が決まった。
 設置場所は、神戸市中央区熊内橋通から兵庫区楠谷町までの長さ2384mの奥平野工区。口径は2400mm。同社が施工し、ことし11月から工事に着手した。工期は17カ月を予定している。同社はこの実績を足がかりに、他の地域にも積極的に営業展開する方針だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2012年12月26日16面

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