安藤氏は現代の日本社会が元気を取り戻すには、「一人ひとりが目標をしっかり持つことが必要」と強調した。「国民みんながオリンピックを目指し、万博を目指した1960、70年代の日本は元気だった。目標を持った国は強い。地方都市がどうあるべきか、しっかりとした目的を持って、それぞれのまちがそれぞれのまちを自分たちでつくっていかなければならない」とした。
そのために、「自由」「感性」「構想力」「勇気と挑戦」の4つが必要とし、それらを意識した自身のこれまでの仕事を紹介した。
このうち、「自由」では、「長い自分の人生は自分で考えなくてはならない。そのためには心が自由でないといけない」と述べ、ル・コルビュジエの建築写真集に魅せられて建築家を志した青年期当時の思いを説明した。
「感性」では「日本人としての感性を磨く、そのためには日本人をもっとよく見るべきだ。そして日本人にしかできない建築をつくっていかなければ」とし「光の教会」「水の教会」などの設計コンセプトを紹介。「構想力」では淡路夢舞台や本福寺水御堂の設計背景などを説明した。
「勇気と挑戦」では、「ゆっくり、そしておもいっきり」取り組んだ「美しい大阪」づくりとして、植栽などの緑を増やす取り組みや3月にオープンする大阪駅広場などを紹介した。
最後に、「心の中を燃やさない限り前進はない。自分の力で可能性は広がって行く」「建築は見て触って感じてほしい」などと呼び掛けた。
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