2013/02/02

【歴史的建造物】旧神奈川県産業組合館が認定! 横浜市

横浜市は、旧神奈川県産業組合館を横浜市歴史的建造物として認定し、30日に市庁舎で認定証授与式を開いた。神奈川県信用農業共同組合連合会から、志村善一会長、齊藤孝夫代表理事理事長、上田章吾代表理事専務が出席。鈴木伸哉副市長が志村会長に認定証を手渡した。

 認定式で鈴木副市長は、「周辺は横浜税関や神奈川県本庁舎など歴史的な建物が集積している。横浜の顔となるエリアであり、にぎわいづくり、活性化にも弾みが付く。建物の現状を残しつつ再整備し、JAグループの機能を集積することは都心部の機能活性化にもつながる」と各種の効果に期待し、今後も横浜の魅力づくりへの協力を求めた。
 志村会長は、「74年間、県下の農業の振興に役割を果たした建物で思い入れ深い。今回の認定は大変光栄であり、先輩が築いた歴史を後世に残すことができる。これからも将来にわたって業務を行うが、歴史的建造物として周辺の街並みとの調和を図り、横浜のまちづくりに貢献したい」とあいさつした。
 同組合館は、現在の農協(JA)の前身である神奈川県産業組合の本部事務室として、清水組(現・清水建設)の設計施工で1938年に建てられた。最近まで神奈川県中央農業会館別館として使用されていた。建物の意匠はシンプルでモダンだが、海岸通り沿いの正面玄関や柱形を上下に通した垂直性の強調など、簡略化した古典主義的なデザインが特徴となっている。
 構造・階数は、RC造3階一部地下1階。所在地は中区海岸通1-2-2。現在、隣接地を含む建替計画(S・RC造地下1階地上9階建て延べ1万2765㎡)がNTTファシリティーズの設計、鹿島の施工で進んでおり、壁面を一部保存しながら外観を復元し、歴史的建造物を保存活用していく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年1月31日 5面

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