笹子トンネル概要(国交省資料より) |
笹子トンネル上り線の天井板緊急点検によると、アンカーボルトの欠落は5カ所、脱落(人力による抜け)が3カ所、ゆるみが1004カ所、腐食による断面欠損が16カ所となった。吊金具ボルトは欠落18カ所、脱落14カ所、破損・変形20カ所、受台ボルトは欠落4カ所、脱落1カ所、破損・変形1カ所、覆工コンクリートのアンカーを跨ぐひび割れは125カ所だった。
接着系アンカーボルトの引き抜き抵抗力試験では、十分な強度があるアンカーボルトがある一方で強度不足も確認された。全体として安全率は確保されているものの、183カ所中16カ所で安全率以下のボルトがあった。中今田委員長はこの結果を「強度にバラツキがある。なぜこうなったのか、さらに検討が必要だ」とした。
今後、試験結果を踏まえて分析を進める。今田委員長は「事象が複雑だ。試験結果と検討結果を付き合わせて分析しなければならない。(接着系アンカーボルトが事故原因である可能性は)分析中で何とも言えない。(経年劣化や施工が原因である可能性も)いずれも排除しない」と語った。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月4日 2面
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