2013/02/18

【隈研吾】隈氏と照明デザインの石井さんが握手! 歌舞伎座ライトアップ

4月2日に新開場する新しい歌舞伎座の外観ライトアップの試験点灯が14日に行われた。照明デザイナーの石井幹子さん、石井リーサ明理さん母娘が照明デザインを担当、最新の投光器を使用して100mを超えるタワーから降り注ぐ柔らなかな白い光が月明かりのように日本建築の大屋根に降りそそぎ、新しい歌舞伎座の未来を照らす。

デザインコンセプトは、▽東京の新しいランドマークを創る▽世界に誇る歌舞伎座の美を継承し、日本の光文化を表現する▽建築の意匠を引き立たせる▽新しい日本の光技術を用いる▽省エネ・省電力の実現--で、石井幹子さんは「何よりやりたかったのは、世界初の光を創るということ」と説明する。
 具体的には、建築ファサードを照らす優しく柔らかな白色光が、冬(暖白色)、春・秋(温白色)、夏(純白色)ごとに変化し、季節のうつろいを表現。「日本らしい心遣いを取り込んだ」(リーサ明理さん)、「より美しい白を実現するため、美しいLED(発光ダイオード)を選りすぐった」(幹子さん)という。
 さらに、江戸時代の時刻制度「不定時法」を再現し、「宵」(フル点灯)、「夜」(ハーフ点灯)、「深夜」(一部点灯)の各パターンで一日を演出する。また、すべてLED照明器具で計150台を使用。フル点灯時の総電気容量は9.7kW。1時間当たりの電気代は約150円。
 建設地は、東京都中央区銀座4-12ほか。規模はS一部SRC造地下4階地上29階建て塔屋2層延べ9万4097㎡。設計は三菱地所設計と隈研吾建築都市設計事務所による共同設計。清水建設が施工している。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月18日 1面


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