ミツカングループ(愛知県半田市)は、研究棟など3施設の新築や本社建物を改修する「本社地区再整備プロジェクト」を推進している。規模は、改修する本社棟がS、RC造12階建て延べ9189㎡のほか、新研究棟はRC造6階建て延べ約6600㎡、新中間実験棟が同造平屋建て約1860㎡、新企業情報発信施設が同造2階建て延べ約5320㎡を想定している。設計は本社棟改修を石本建築事務所、新研究棟と中間実験棟、新企業情報発信施設の3施設はNTTファシリティーズが担当している。
計画では、研究棟を本社ビルに一体化するかたちで整備することにより、マーケティング機能と研究開発機能の連携を強化。半田運河を挟んだ隣地に整備する中間実験棟は、これまで分散していた実験施設を1カ所に集約するもので、実験設備を入れ替えやすくする工夫を基本構造に取り入れるとしている。
また、既存の博物館「酢の里」を新たに「体験型企業情報発信施設」として全面的にリニューアルする。2014年度中に1期オープンした後、15年度中には生産工程見学ゾーンを加えたグランドオープンを目指している。本社ビルについても情報インフラを充実させることで国内外とのネットワーク強化を図る考えだ。
建設地は、同市中村町の敷地約4.3ha。15年12月にすべての工事完了を予定している。
また、同プロジェクトは、国土交通省の12年度第2回住宅・建築物省CO2先導事業に採択されている。省CO2技術としては、解体建屋の木材を活用すると同時に、壁をダブルスキン化することで季節に応じて太陽熱をコントロールするトロンベ・ウォールシステムを採用。免震層の地熱や半田運河の河川冷却風を活用し、外気冷房するダブルステップエアフローシステムも導入する。日照時間の長い半田の地域特性を生かした太陽光パネルなども設置し、年間発電量は約5万1000kW時を想定している。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年2月13日 7面
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