2012/01/17

環境省の「除染業務講習会」に440人が参加

 環境省は東京都文京区で16日、除染にかかわる事業者や関係機関を対象にした「除染等業務講習会」を開いた=写真。環境コンサルタントやゼネコンなどの事業関係者や自治体担当者ら予想を上回る440人が参加し、被ばく線量管理方法や除染作業方法などの知識を習得した。
 講習会では、日本環境衛生センターと原子力研究バックエンド推進センターの担当講師が、放射性物質汚染対処特措法や労働安全衛生法除染則の関係法令、除染作業に使う機械の構造とその取り扱い方法などを解説。汚染廃棄物は、全国ネットワークがある廃棄物の処理体制や施設を活用して処理を進めると広域処理の重要性などを説いた。
 この講習会は、除染や汚染廃棄物処理の作業を適切で安全に行うために基本的な知識を得て、各事業場が実施する作業管理に必要な特別教育・指導に役立ててもらうことが目的。終了後には「受講証明書」を交付した。
 20日には大阪市の天満研修センターでも同様の講習会を開く。事業者はこの講習会とは別に、安衛法に基づく「特別教育」を、除染業務などに就かせる労働者に対し、定められた科目と時間で教育を実施する義務がある。

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