2012/01/26

藻から航空機燃料生産/筑波バイオテック研が茨城県阿見町に新工場

 バイオエコ燃料などの製造・販売を手掛ける筑波バイオテック研究所(茨城県つくば市、前川孝昭社長)が、茨城県阿見町にバイオ航空機燃料工場の建設を計画している。これは微細藻類から抽出した油から航空機燃料を製造するプラントだ。 20haの土地で藻油を生産し、BDFを炭化水素化したバイオ航空機燃料として供給する。当初の生産能力は、年産3000㌔リットル程度だが、10年後には同10万㌔リットル程度まで拡大したい考えだ。
 微細藻類は、筑波バイオテック研究所が開発し、油脂含有率70-80%を誇る「New Strain X」(NSX、国内特許生物寄託済み、国際特許出願準備中)を採用する。 航空業界では、20年までに航空機燃料の10%をバイオ航空機燃料で代替する計画があるため、10年間で50億円以上を投資して備える。
 設計は直営で進めており、プラントはプラントメーカーに発注する。土木・建築工事は2月中にも施工者を決める。3月下旬に着工し、5月下旬の完成、試験操業を経て9月1日以降の本格生産開始を目指す。
 建設地は、首都圏中央連絡自動車道・阿見東インターチェンジに近い阿見東部工業団地のうち、17-3号画地(阿見町大字星の里26-1)1万4319㎡。

Related Posts:

  • 【誕生秘話】50年間、ニューオータニにいまも残る初代ユニットバス ホテルニューオータニ(東京都千代田区)に、竣工当時の浴室が今も残る部屋が1室だけある。東京オリンピックを1カ月後に控えた1964年9月に竣工し、当時は日本初の超高層ホテルとして話題を呼んだが、それ以上に大幅な工期短縮を実現した施工力に大きな注目が集まった。「まさに施工者・大成建設の挑戦であったが、われわれも同じだった」と、東洋陶器(現・TOTO)の技術スタッフとして当時の建設プロジェクトに携わった進藤正巳さん(75歳)は振り返る。  客室数… Read More
  • 【素材NOW】シャーベットで水道管内を洗浄! アイスピグ スラリー状の特殊なアイスシャーベットの力で、水道や下水道の管内に溜まった赤さびや不純物を取り除く「アイスピグ」洗浄。考案した英国ブリストル大学のジョゼッペ・クオリーニ教授は「粘性の高い水がもたらす効果を知ってほしい」と呼び掛ける。欧米では定着しているが、日本ではトライアル工事が始まったばかり。上下水道に限らず、工場やマンションなどの建物内配管洗浄にも期待されている。  この洗浄は、5%濃度の塩水を凍らせたアイスシャーベットを流し込み、管… Read More
  • 【素材NOW】価格10倍のステンレス鉄筋が採用される理由 愛知製鋼(愛知県東海市)のステンレス鉄筋コンクリートバー『サスコン』が、2001年の販売開始から累計で2500tを超えた。ステンレス鉄筋の価格は最大で通常鉄筋の約10倍。中川英樹ステンレス・チタン市場開拓グループマネジャーは「高価ゆえに採用された案件には、すべて理由がある」と解説する。 ◇初物件は清水寺 海外では1980年代から採用事例があるステンレス鉄筋だが、日本では01年に清水寺(京都市)の音羽の滝に設置された手すりへの採用が初めてとなっ… Read More
  • ファサードに光の装飾 ユニクロ心斎橋に採用された「ETFEフィルム」 ユニクロ心斎橋店  「海外大型プロジェクトでは30件程度の商談が進行している」と明かすのは、旭硝子のフッ素化学品事業部でプロロポリマーズ部長を務める伊藤陽氏。商材のフッ素樹脂(ETFE)フィルム「アフレックス」は欧州を中心に10数カ国で数多くの大型プロジェクトの屋根・外装材として採用されている。自在に色合いを変化させられるフィルム素材の持ち味が魅力の一つだ。日本では建築材料として認められていないが、告示改正に向けた動きも具体化しつつあり… Read More
  • 【素材NOW】ビル窓、ドア取っ手も「抗菌仕様」 高齢者住宅にも広がるニーズ YKKAPがビル窓やドアの操作部品に抗菌塗装を施したのは2年前。商品企画部ビル商品企画グループ長の安田浩氏は「業界初の試みであったが、まさかの反響に正直驚いている」と苦笑いする。商品化のきっかけは、設計者からの何気ない問いかけだった。抗菌仕様の取っ手やハンドルが選択された2013年度の実績は件数ベースで5倍もの大きな伸びを記録。「これは、潜在的に大きなニーズがある」と、今ではその手応えをしっかりと感じている。写真は96%が抗菌仕様に対応する… Read More

0 コメント :

コメントを投稿