2014/10/11

【東横線渋谷のトラス橋】工事桁でつり上げ引き出し、一括撤去! 20分で29.5m移動

東日本旅客鉄道(JR東日本)は5日未明、JR山手線恵比寿~渋谷間の線路上空を横断する東急東横線トラス橋撤去工事を報道公開した。同撤去工事はJR東日本が東急電鉄から受託して行うもので、工事桁を使った吊り上げ引き出し工法を採用。クレーンで吊り上げるのではなく、東横線の既存レールを使い、台車による引き出しで撤去を行う。同工法の採用は「JRの首都圏工事ではおそらく初めて」(JR東日本)という。当日は限られた時間の中、鉄建・鹿島・大林組JVの施工により、20分余りでトラス橋の引き出し作業を終えた=写真。

 トラス橋「JR山手線跨線線路橋」は1927年の東急東横線開業以来、鉄道橋として利用されてきたが、東急東横線が2013年3月に東京メトロ副都心線と相互直通運転を開始し、渋谷駅~代官山駅が地下化されることに伴い、撤去することになった。
 トラス橋の形式は複線下路鋼構桁。支間長31.699mで、重量は123.3t。
 同工事が始まったのはことし4月。これまでに工事桁、工事桁を支えるベント、トラス橋を引き出す台車設備などを設置した。トラス橋は引き出しに備え、線路上空7mから3日かけて上空10mに吊り上げられた。

「工事桁を使った吊り上げ引き出し工法」の概要
線路上空で「作業時間を少なくし、一括で撤去したい」(JR東日本東京工事事務所新宿工事区の縄田晃樹副区長)ため、「工事桁を用いた吊り上げ引き出し工法」を採用。「トラス橋は(上空から見ると長方形ではなく)斜角がついている形態の上、老朽化が進み修復しているので、バランスをとりながら撤去する」(同)ことに細心の注意を払って作業を進めている。

引き出し作業前の東急東横線トラス橋
当日はJRの全線路線を閉鎖し、全線き電を停止してから、トラス橋の固定設備を開放。午前2時8分から同30分にかけて東横線の既存レール上で台車を使い、渋谷方向へ29.5m引き出した。その上で、台車を受け替えて設備に固定した。この日は51人が作業にあたった。
 当日分の工事を終えて、鉄建・鹿島・大林建設共同企業体JV渋谷作業所の大浦成信現場代理人は「鉄道運行に支障がないように作業を進めることに重点を置いた。リハーサルができる工事ではないので、老朽化したトラス橋のどこを吊るすかなど、緻密な計画を立てた。工事桁のたわみも、想定内でおさまった」と述べた。
 今後は、さらにトラス橋を8m引き出し、工事桁、ベントの解体などを進め、2015年秋までに全体工事を完了する。トラス橋解体については別途、東急電鉄の発注で、同JVの施工により行われる。
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