2014/10/17

【安藤忠雄】「果敢に攻めていけ」 訪問の海外研修生8人を激励 

大阪府国際交流財団が実施している「大阪府海外短期建築・芸術研修生招聘事業」の研修生8人が15日、大阪市北区の安藤忠雄建築研究所を訪問した。出迎えた安藤氏は研修生と歓談し、「これから難しいことにも積極的に挑戦してもらいたい」と激励した。

 この事業は、海外で建築や芸術を専攻している若者を研修生として招き、企業研修などを通じて日本の建築などを学んでもらうことを目的としている。建築家の安藤忠雄氏が1992年にデンマーク・カールスバーグ社の「第1回国際建築家賞」を受賞した時の副賞を大阪府に寄贈したことを契機に、93年度から毎年実施している。
 今回の研修生はインド、インドネシア、タイ、中国、ネパール、フィリピン、ベトナムから訪日した8人。9月25日から10月24日まで、大和ハウス工業、大林組、竹中工務店、錢高組、大阪府に分かれて研修を受けるとともに、安藤氏が手掛けた近つ飛鳥博物館や兵庫県立美術館、淡路夢舞台などを視察する。
 15日の表敬訪問では、安藤氏が研修生に日本の感想を聞いたあと、「60年代の日本人はできないようなことに挑戦していたが、いまの日本では建築でも難しいことをしなくなった。しかし、皆さんの国はこれから果敢に攻めていく段階にある。それはリスクを伴うこともあるが、リスクを超えないといいものはできない」と述べた。
 さらに今月オープンする中国の上海保利大劇場の模型を前に、その設計意図などを学生たちに紹介した。
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