2014/06/10

【いでよ職人!】魅力ある人材育成目指す「クラフツメンスクール」、来春開校


“建設職人”のブランド化など、新しい職人のイメージ創出を若い自らの手で--。人材不足の抜本的解決に向け、東京都、神奈川県内の専門工事の中小企業、設計事務所などが業界の垣根を越えて結集し、「一般社団法人クラフツメンスクール」を設立した。横浜市の新横浜国際ホテルで開いた発起人大会には、工事各社、メーカー、流通商社など関係者約120人が参加した。

 建設業に携わる職人を養成する学校「クラフツメンスクール」の2015年4月開校を予定。初年度はサイディング事業からスタートし、16年度からは屋根事業、シーリング事業に拡大、18年度の職業訓練校認定を目指す。
 発起人は、ガイズカンパニー(横浜市)、タツミプランニング(同)、グリーンビュー(川崎市)、エーアンドエーセントラル(東京都世田谷区)、ディ-トレーディング(中央区)、ベアフルート(豊島区)、ジェイボックス(東京都国立市)の7社。
 代表理事を務める仲本純氏(ガイズカンパニー代表取締役)は、「雇用対策だけでなく、職人不足の抜本的解決には、人材の発掘・育成と職業とのマッチングが重要」との考えから専門工事などの中小企業や設計事務所が垣根を越えて結集したと説明。その上で、「職人の社会的地位を向上させるのが重要」とし、専門知識、基本技術、基本マナーなど職人教育をする職人学校の設立趣旨を説明し、関係者の参加を呼び掛けた。会員企業は約100社を目指す。
 同校は、職業不足の解決にとどまらず、「建築品質の向上、職人の新しいイメージの創出、日本が世界に誇る技術の伝承、さらには未来の建築文化の創造を目指す」(仲本代表理事)。職人養成事業は、150時間のカリキュラム(合宿形式・計25日)で、年2回開校からスタートする。定員は30人から始め、16、17年度は各60人、18年度には120人に広げる。また、16年度から親方研修も予定している。
 建設業界の人材不足問題は、深刻化。さらに、現在現役で活躍する職人が引退を迎える10年後、20年後にはさらに危機的状況になることが予想されている。こうした状況に強い危機意識を感じた専門工事業の若手経営者らが、自ら建設職人の新たな魅力向上と社会的地位の向上に教育環境づくりに立ち上がった格好だ。
 クラフツメンスクールの所在地は横浜市港北区新横浜3-8-11、ガイズカンパニー内。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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