2012/12/06

【訃報】オスカー・ニーマイヤー氏死去 国連本部ビルを設計

オスカー氏(写真:Valter Campanato/ABr)
国連本部ビルなどの設計で知られる世界的なブラジル人建築家オスカー・ニーマイヤー氏が5日、死去した。104歳だった。腎臓疾患のためリオデジャネイロの病院に入院していた。
 1907年、リオデジャネイロ生まれ。リオ国立芸術大建築学部を卒業後、建築家として働き始めた。49年に着工した米ニューヨークの国連本部設計に携わったほか、57年からは当時のクビチェク大統領の下で構想が進められていたブラジルの新首都ブラジリアの建設に関与。曲線が特徴の斬新なデザインを駆使し、国会議事堂や大統領府、最高裁判所など首都機能をつかさどる主要建築物を手掛けた。
 ブラジル共産党員だったため、軍政期には急進左翼思想が嫌われ、フランス移住を余儀なくされた。民政復帰後に帰国した後も、独創的な美術館などを多数設計し、100歳を過ぎても最期まで現役を続けた。88年に「建築界のノーベル賞」と称される米プリツカー賞、2004年には高松宮殿下記念世界文化賞の建築部門を受賞した。


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