2012/12/26

【スマートグリッド】13年度から早大EMS新宿実証センターが本格稼働へ

センター内の模擬住宅
早稲田大学先進グリッド技術研究所(所長・林泰弘理工学術院教授)と経済産業省が整備する「Energy Management System(EMS)新宿実証センター」。一般家庭の電力計を「スマートメーター」に変更して、宅内の電力を制御したり、電力会社からの指令でピークカットを行う実証実験を行っている。
 11月に開所したが、現在、施設整備を急ピッチで進めており、2013年度の本格稼働に向けた取り組みが本格化している。
 プロジェクトには、住宅や電機、自動車メーカーのほか、インフラ事業者や総研なども参加して、自社開発した機器をセンターに持ち込んで、センター内に建設した住宅を使ってHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)と、家電、電気自動車や太陽光発電、蓄電池との連携を実証する。
 同センターの最大の特徴は、発電所から住宅までの送電網を模した「配電系統制御模擬システム(ANSWER)」の構築で、電力インフラまで含めた大規模な実験ができる。
 研究所の吉永淳招聘研究員は「HEMSから、町単位のスマートコミュニティEMS、さらに広域なグリッドEMSにつながる一貫したスキームまで研究する」と話す。
 これまで、異なるメーカーの機器を連携し中立的に検証したり、スマートメーターまで含めた検証をする環境がなかった。
 センターは今後、標準通信規格を使った制御技術の実証・評価を行う中立的なプラットフォームとして、日本の標準的な枠組みを作る取り組みを行っていく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2012年12月26日2面

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