2012/12/19

【中央線連立】東京都とJR東 1000人で国立駅を2面3線化

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、15日夜から16日早朝にかけて、国立駅の2面3線化への切替工事を行った。東京都がJR東日本などと進めているJR中央本線(三鷹駅~立川駅間)他連続立体交差事業の一環で、約1000人の作業員が3カ所の切替口で線路撤去などの作業に当たった。軌道工事は東鉄工業が担当。今回の工事で同事業における列車運休を伴う大規模な切替工事がすべて完了した。今後は高架下の整地などを進める。

同駅は、高架化に当たり仮線施工方式を採用。2面2線となっていたが今回、新上り線の切替工事を実施し、2面3線化した。
 工事では西国分寺駅~国立駅間で、73mのレールを撤去、合計389mを最大2.7m移動した。分岐器部分は、38mを4分割し軌陸クレーンで吊り上げて撤去。事前に敷設しておいた既存線路をレール山越器で持ち上げ、バールを持った作業員が人力で移動した=写真。線路が一気に動くと、見学に訪れていた周辺住民からは驚きの声が上がった。その後架線の調整・撤去工事などを行った。
 3線化することで、同駅での折り返し運転や特急電車通過時に待避することが可能となる。
 同事業はJR中央本線三鷹~立川間の約13.1㎞と西武鉄道多摩川線武蔵境駅付近を連続立体交差化するもので、1999年度に工事着手した。高架化は全て完了しており、18カ所の踏切を解消した。全体を9工区に分けて施工し、今回切替工事を行った7工区のほか、1工区と5工区で高架下の整地などが行われている。
 事業主体は東京都で、鉄道高架化工事などをJR東日本が担当した。総事業費は1710億円。
 各工区の主な施工者は次のとおり。
 ▽1工区=大林組・ユニオン建設・錢高組JV▽2工区=前田建設工業・東亜建設工業JV▽3工区=鉄建・大本組JV▽4工区=西松建設・竹中土木JV▽5工区=大成建設・東鉄工業・鴻池組JV▽6工区=清水建設・佐藤工業JV▽7工区=鹿島・大木建設・西武建設JV▽8工区=奥村組・交通建設JV▽9工区=鉄建・戸田建設JV。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2012年12月19日4面

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